エイプリルフール番外編 【シャナ編】 その2
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わたし事リオ・ウェズリーはただいまとある世界で高校生をしております。
え?高校生くらいなるだろう?
まぁ、わたしもミッドチルダでの高校生であるのなら、とある世界とは言いません。
発端はそう、小型の次元転移装置で管理外97世界『地球』へと移動し様とした時。
丁度わたしの番と言うときに限って小規模ながらも次元震が起こり、転移途中だったわたしはそれに巻き込まれる形で次元の狭間へと落下。どことも言えない世界へと放り出された。
眩む頭を振り払い気をしっかり持つと辺りを見渡す。
「ここ…は?」
見渡せば一軒家、そのリビングで突っ伏すように倒れていたらしい。
「理緒どうしたの?そんな所で寝ると風邪を引くわよ?」
「誰?」
「誰って、お母さんじゃないの。寝ぼけているの?」
「おかあさん…?」
違う、わたしのお母さんではない。
…でも、わたしに重なる誰かの記憶が彼女をおかあさんであると肯定している。
「あ、うん…そうだったね。ごめん、寝ぼけていた」
「変なリオ。高校生活も始まったばかりで疲れでもたまったのかしら?」
「う、うん…ちょっとね」
冷静に自分に起きた事象を分析する。
あの時、次元震に飲まれての転移事故。転移途中であったために肉体は次元に再び現れた時に誰かの存在と混同してしまった、とか?
体の調子を確かめると容姿はわたし自身。それはおそらくこの記憶の存在とは違うもの。
そのはずだが、相手はわたしを実の娘と認識している。
「ちょっと、出てくるね」
「遅くならないうちに帰るのよ」
「う、うん…」
わたしは少し罪悪感を感じつつもそれに返した。
外に出て周りを探索する。
文字の感じから見て地球、それも日本に系する世界。
念話からの返答が無いために平行世界、またはまったくの別世界であると仮定して調査する。
「地球…日本…だけど、地名がソルのデータと一致しない所が少なくない。…やっぱり平行世界」
あとはまだ分からない。
理解は追いつかないが現状はどうにか理解した。
後はどうやってこの事態を収拾し、元の世界に帰るかだ。
帰還に必要な術式はアオお兄ちゃんから教えられている。以前にもフロニャルドへと転移してしまっているわたし達としては必要な事とアオお兄ちゃんはわたし達へと伝授した時空間移動の法。
だが、次元震の影響がどれほどの物か分からないし、その為に帰還期間も見当が付かない。
心苦しくはあるが、このまましばらくは理緒として居場所を借りよう。
もう一つ、本物の彼女はわたしが現れてどうなったのか。それも調べなければならない。
深い緑の制服に身を包みカバンに教科書を積めると
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