第十二幕その三
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「女の人に絶対にもてないから」
「だから日笠さんは凄いんだ」
「人は外見じゃないっていうけれど」
それでもなのです、実際には。
「それをちゃんと見極められる人はね」
「少ないね」
「物凄くね」
ただ少ないどころではないというのです。
「滅多にいないわよ、外見でなく内面だけで人をちゃんと判断出来る人は」
「先生みたいないい人いないけれどね」
「滅多にね」
「優しくて公平で穏やかでね」
「本当に素晴らしい人だけれどね」
動物の皆も言います、この時も先生の傍にいますので。
「それでもね」
「外見はね」
「野暮ったいからね、先生って」
「ぼうってした感じだし」
「だからね」
「外見だけ見る人にはもてないんだよね」
「皆の言う通りなんだよね」
トミーも言います。
「結局のところはね」
「そうそう、外見でしか判断しない人ってね」
「やっぱりいるんだよね」
「それで先生もね」
「女の人に縁がなかったんだよ」
「世の中見る目がない人が多いっていうか」
「困ったことだよね」
動物達はトミーともお話しました、そしてサラもです。
にこりとしてです、先生にさらに言うのでした。
「兄さん日本に来てよかったわね」
「こうしたこともだね」
「きっとこれは神様の思し召しよ」
「日本に来てそのうえで」
「そう、確かな収入のあるお仕事だけでなくね」
さらにというのです。
「生涯の伴侶も用意してくれたのよ」
「僕は神様に幸せを頂いてるんだね」
「どうも日本には国教会の教会がないけれど」
サラにとっても残念なことです、このことは。
「何かカトリックとプロテスタントが混ざってるし」
「同じキリスト教としてね」
「それでもよ、神様に感謝してね」
「それでだね」
「このお礼はね」
「うん、お家にちゃんと十字架があるから」
その十字架にというのです。
「ちゃんとね」
「お礼は言っているのね」
「そうよ、だから安心しておいてね」
「だといいけれどね」
「そのことは忘れていないから」
神様への感謝はです、幸せをくれたことに対する。
「僕もね」
「ならいいわ、じゃあ日笠さんと」
「これからもだね」
「仲を進めていくのよ」
「それをだね」
「そうしていってね、それでだけれど」
日笠さんのことからお話を変えてでした、そしてです。
サラはミルクティーを飲みうつつです、神妙なお顔になってそのうえで先生達にこうしたことを言いました。
「いつも思うけれど物凄く美味しいわね」
「日本の紅茶はだね」
「それはですね」
「これ市販のものよね」
普通に売られている紅茶かと尋ねるのでした。
「そうよね」
「はい、そうです」
トミーがサラの質問に答えます。
「ティー
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