海辺の団欒 ~後編~
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「クラウスさん達をお願いします!」
傭兵にそう伝えたライラは勢い良く出てきた。
「速攻で終わらせるぞライラ。」
「わかってる!」
何故か今回は人数が少なかった。普通ならより人員を加えるはずだ。
「水竜の翼刃!」
「星竜の咆哮!」
容赦なく攻撃し、なぎ倒すが、前回のような勢いが見られない。
何かおかしい。
そんなこと考えていると・・・・・
「 きゃぁ?!」
と、女性の悲鳴が聞こえた。
「なに?!」
「フィールさん?!」
「フィール!」
ライラが言ったとうり、フィールさんの声だった。
振り返った先には馬車の隣でフィールさんの首にナイフを当てている男がいた。その近くにクラウスさん。
「あ、あなたは…馬車の御者さん?!」
ライラがそう言った。
確かにあの顔、服装、馬車の御者だ。どういうとこだ?
「へへ、ずっとこの時を待ってたんですよ。貴方達2人が私の部下を倒しているこのときを。」
「・・・・・・・・・」
俺とライラが呆然としているが、男はしゃべり続ける。
「いやぁびっくりしましたよ昨日は。あんな大人数を2人で倒しちゃうもんですから計画を変更するハメにあいましたよ。」
「・・・昨晩、深夜のホテルでの件もお前の部下か?」
「えぇ、そうですよ。いやはや、貴方の対応力を試したのですが、素晴らしいですね。運が良かったらそのまま忍べたのですが、そうは問屋が下ろさなかったみたいですね。」
「そりゃどーも。」
とりあえず状況を整理するとこうだ。
昨日の森の襲撃、ホテルの件、そして今の襲撃もこいつが指示したというわけか。
「警戒心が強い貴方もまさか最初からいた御者が犯人とは思いもよらなかったでしょう?」
「あぁ、迂闊だったよ。」
さてどうしよう、結構まずい・・・
「とりあえず全員武器を、貴方も鎧を解除してもらいましょうか。それと旦那さんもあっちに。」
御者の男がそう言うとそれに従い俺と傭兵の2人は武器をおろし、クラウスさんがこっちに来た。
正直高速であいつの目の前に行けばいいんだが、なにせフィールさんにナイフが当てられてるからちょっと躊躇う。
「目的はなんだ?ニルヴァレン家の財産か?」
「ええ、まぁ大きな目的はそれですね。」
俺が聞くと御者の男はそう答えた。
「わ、わかった、財産が欲しければやる!だからフィールを離してくれ!」
「ほぉ、金より嫁をとりますかぁ。かっこいいですねぇ。しかしダメです。この人は私の所有物としてこれから奉公してもらいますよ。」
「なんだと・・・」
なんだアイツぶん殴りたい。
でもまずこの状況をなんとかしないといけない。
ふと
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