第28話 男のふりをしている女性キャラは貧乳が多い
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感謝の言葉が出なかった。久しぶりすぎて出なかった。
そんな小恥ずかしい事、むずがゆくて言えなかった。
「んッ!‥‥‥‥‥ぐッ‥‥‥‥」
俺は痛みに耐えながら立ち上がろうとした。
しかし、脚に上手く力が入らなかった。
全身がだるくて立ち上がることが出来なかった。
「無理しちゃダメだよ!」
マリーが起き上がって来て俺を抑えた。
元々、力が入らないのでもう立ち上がることは出来なくなった。
「今はゆっくり休んでて」
そう言って俺の身体に毛布を掛けた。
俺の顔が赤くなるのが分かった。
「えーっと‥‥‥‥名前なんて言うの?」
マリーは俺にそう訊いてきた。
前に名のったはずだが、一応言ってやった。
「俺は‥‥‥‥‥‥"顎人"だ」
「あれ、さっきと声が違うね?」
しまった。"能力"を使い忘れていた。
そのせいで、いつもの声に戻ってしまっていた。
マリーはクスクス笑っていた。
「‥‥‥‥‥何だよ」
「ふふ、だってカワイイ声だったから」
「なッ!?」
顔がさらに赤くなるのが分かった。
俺の声が‥‥‥‥‥‥‥‥カワイイ?
そんな事を言われたのは初めてだった。
恥ずかしすぎて顔から火が出そうだった。
「‥‥‥‥‥‥‥‥ッッ」
恥ずかしさのあまり、俺は毛布にくるまって寝転んだ。
マリーは俺の反応を楽しんでいるようだった。
「よいしょっと」
彼女も俺の隣に寝転んだ。
そろそろ彼女も再び寝入るようだ。
「‥‥‥‥‥‥ジェーンだ」
「えっ?」
突然すぎて、彼女には聞こえなかったようだ。
この名前を言うのは久しぶりだ。
しばらく女としての自分と共に捨てていた名前。
「ジェーン。俺の本当の名前だ」
言ってしまった。だが、不思議と胸の中が
スッと軽くなったような気がした。
女としての自分を受け入れて貰えた事が
胸の中の何かを取り去ってくれたように感じた。
「そっか。よろしくね、ジェーンちゃん♪」
「なっ‥‥‥!!」
突然、そう呼ばれるとやっぱり慣れない。
しかも、ちゃん付けなんてされたら身体がこそばゆかった。
これ以上話していると傷に響きそうなので
俺はそのまま寝入ることにした。
**********
「う‥‥‥‥‥うぅーーん‥‥‥‥‥」
何だか胸付近に違和感があった。
傷か何かの痛みとはまた違い
誰かから触られてるような感触だった。
「‥‥‥‥‥ん?」
目を開けると、そこには俺の胸をいじっている
ホークアイの姿があった。
「って何してんだテメェェェッ!!」
バキッ!!
「ぐほあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ
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