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鎧虫戦記-バグレイダース-
第28話 男のふりをしている女性キャラは貧乳が多い
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『‥‥‥‥‥‥何だ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥』

霞んでいる視界の中、俺に駆け寄って来る姿が見えた。
‥‥‥‥‥‥何でお前らがこんな山奥にいるんだ。

「‥‥‥ト‥‥‥アギト!‥‥‥しっか‥‥‥ろ!!」

確かアスラとか言っていただろうか。
そいつが俺に向かって何かを叫んでいた。
だが、俺にはほとんど聞こえなかった。

『‥‥‥‥‥来るな‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥』

かすれた声をひり出してこう言った。
しかし、聞こえてないのだろうか。
誰もここから動こうとはしなかった。

「まて!アギトが何か言ってるぞ!」

顔の右側に火傷の痕がある男、迅だったか。
そいつが全員に大声で言った。
それを聞いた全員が黙り込んだ。

『‥‥‥‥‥‥ハァ‥‥‥‥‥ハァ‥‥‥‥‥‥‥』

苦しい。呼吸ってこんなに全身を使うものだったのか。
息を吸う度に胸に激痛が走って息が詰まる。
このままでは息は整いそうにない。意識も遠のきそうだ

『‥‥‥ハァ‥‥‥ハァ‥‥‥ハァ‥‥‥ハァ‥‥‥‥‥‥』

荒くなっていく呼吸。体は酸素を欲しているが
とてもその要求は答えられそうにない。

「アギト!!」

目の前で、何だったか、あの銃持ってつっ立ってた奴。
ホークアイとか言っていたか。そいつが俺に向かって叫んでいた。

『‥‥ハァ‥‥‥ハァ‥‥‥‥こっち‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥』

まだ、俺が女であるとばれるわけにはいかない。
女であるという甘えを捨てるために、今まで一人で戦って来たんだ。
これからも一人で戦ってやる!仲間なんていらない!

『‥‥‥こっち‥‥‥‥‥‥見ん‥‥‥‥‥な‥‥‥‥‥‥‥』

俺は、アイツを、スペックを、オレの手で殺してやるんだ!
アイツは、俺の大切な奴を‥‥‥‥‥‥‥‥殺したんだ!
まだ、ばれるわけにはいかないんだよ!
俺は‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥俺‥‥‥‥は‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


 ガシャシャシャンッ!!!


"鎧骨格"の換装の解けた音が聞こえた気がした。
視界はさらに霞んでいき、俺は完全に意識を失った。



    **********



「ハッ!」

 ガバッ!

意識を取り戻した俺は身体を勢いよく起こした。
その瞬間、腹部に激痛が走り身体を丸めた。

「‥‥‥‥ぐッ‥‥‥‥‥!!」

その瞬間、腹部に巻かれている包帯に気付いた。
よく見たら、全身のいろんな所に包帯が巻かれていた。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥ん?」

俺の隣に女の子が眠っていた。
夜なので火の明かりでしか顔が見えないが
見たことがあった。確かマリーとか言っていた。
彼女が巻いてくれたのだろうか。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

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