第2話「ポジティブシンキングな奴ほどよく笑う」
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る人になりたいんよ。双葉はんが意地張らなくてもええ人に」
「アイツは頑固だぜ」
高杉の助言に苦笑して、岩田は真っ直ぐな眼で星空を眺めた。
「ワイこの戦い終わったら、双葉はんにちゃんと告るつもりですわ。ほな、それまで抜け駆けは無しっちゅことでええやろ」
「好きにしろ」
爽やかに笑う岩田に高杉は冷たく言って、一人夜道を歩いて行った。
暗闇に溶けていく高杉の背中を、岩田は変わらない笑みで見送る。
「……『好きにしろ』でっか」
誰もいなくなった草むらで思い返すように岩田は呟く。
どうやら高杉は自分の意見を聞き入れるつもりはないらしい。さっきの言葉は岩田が手を出しても心配ないという自信と余裕があるから言えたことだろう。
「ほな、好きにさせてもらいまっせ」
何か含んだ笑みを浮かべる岩田。その頭上で、流星が一つ夜空をかすめた。
=つづく=
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