暁 〜小説投稿サイト〜
エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
エピローグ 手紙(前)
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 シルフモドキが、ほんの少しだけ広くなった青空を、翔ける。



『 連絡来たぜ。俺のほうは、さして報告することはないかな。

  ただ、一つだけ。母さんの葬式がようやく終わったよ。母さんの遺体、セルシウスの凍結術のおかげで、綺麗なままエレンピオスに連れて帰ってやれた。形だけだけど父さんの墓も建てて、母さんはその隣で眠ってる。

  これから何をするかは未定。実は俺、スヴェント家はジランドにぶん投げて家出しちゃったんだよねー。正直、スヴェントの家督は、俺よりジランドのほうが必要としてるから。セルシウスが付いてるから死にゃしねえだろ。

  んーでも未定じゃ格好つかねえな。よし。ここはいっちょ、母国のためにあくせく働く我が叔父を見習って、元アルクノアの連中のお節介でも焼いてやりますかね。

                           Alfred Vint Svent 』



『 ミラ様が四大様、ミュゼ様と精霊界へ発たれてからも巫子を続けている俺だが、今までの俺様とは一味違うぞ。今俺は、学校に通っているのだ!

  ニ・アケリアからカラハ・シャールへの通学は面倒くさい。いつも遅刻スレスレだ。
 だがシャール妹の厚意は無下にできんし、ルタスには俺がいないと駄目だからな。これも後学のため、マクスウェルの巫子に相応しい教養を備えるためだ。

  学校が終わって村に帰ると、ミラ様のお社につい足が向かう。おられないと分かっているのに。あそこへ行くと、ミラ様の息吹を感じる気がするんだ。

                                  Ivar  』




『 わたしは今、ドロッセルのおうちでお世話になってます。学校にも通っています。ドロッセルが卒業した学校で、イバルと一緒です。

  おしゃべりはまだあんまり得意じゃなくて、イジワルを言われたりもします。でも、あんまり困ったらイバルが助けてくれます。「頼んでません」ってつい言っちゃうんですけど、実はカンシャしてるんです。イバルにはヒミツですよ?

 イスラさんとジャオさんもマメに手紙をくれます。二人ともとっても心配性。ドロッセルと仲良くしてるかとか、カラハ・シャールで困ったことはないかとか。返事を書くわたしのことも考えてほしいです。

 最近、イスラさんの手紙は「体に変なとこがあったらすぐに言うのよ」ばっかりです。何のことでしょうね?

                              Elise Lutus  』




『 大事なことだから書かせてね。ついこの間、ユルゲンスと婚儀を挙げました。

  ユルゲンスの正式な伴侶になれたことは泣くほど嬉しい。でも、同時に、私の罪を半分彼にも背負わ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ