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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
エピローグ 手紙(前)
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た。アイツ最近、俺がスイッチ入れなくても徘徊するようになりやがってよ、ったく。

 「独りで抱え込むな。私もマスターもお前の味方だ」……勝手に頭数に入れんな、アホ。

  まあ、何だ。俺は『審判』とやらは正直分からん。だからサポートが欲しくなった時はそっちから言って来い。いいか、言えよ? 隠すなよ?

                        Girandole Yull Svent  』




/Eustia

 やっぱボスには敵わないなあ。
 みんなの手紙を畳んで封筒に戻して、鞄に入れ直した。これで読み直すの、何度目かしら。

「――さっきから何を書いてるんだ」

 隣に座るウィンガルが声をかけてきた。

「手紙の返事」

 ウィンガルは呆れの色が濃い溜息を吐いた。

 ちなみに彼には今、エレンピオスのスーツを着てもらってる。リーゼ・マクシアの服じゃ目立つからね。でもダークスーツにしたせいで……ソッチの筋の人に見えなくもないのが悲しいかしら。

 これは非公式の訪問。世間で言うトコのお忍び旅。
 ワタシとウィンガルの旅行を知ってるのはガイアスと残る四象刃(フォーヴ)だけ。
 だからって別にワタシたちの仲がアレなんじゃない。ワタシと彼はとても大事な用事があってエレンピオスに来たの。

 断界殻(シェル)は開放されて、リーゼ・マクシアとエレンピオスは繋がった。でもそれで終わりじゃない。

 オリジンの審判が、残ってる。



『 **** 手紙、読みました。元気そうで何よりです。

  ワタシはクルスニク一族の使命に専念しています。とりあえず今は「道標」集め中。

  具体的に述べるなら、ワタシはこの手紙を書いてる時、エレンピオスの列車(馬が要らない鉄の乗り物)の駅でトリグラフに向かう列車を待ってるとこです。

  割愛するけど、残る「道標」の内一つ、「ロンダウの虚塵」はウィンガルの頭の中にあるので、取り出さなくちゃいけない。だからすっっっっごく不本意だけど、エレンピオス一の医者、クランスピア社のとある医療エージェントを頼ることにしました。彼の腕なら外科手術でウィンガルの増霊極(ブースター)から「虚塵」だけを除去できるでしょう。

  そのお医者さんも一族の一員だから、どうしても、クラン社の社長でクルスニク一族総帥、ビズリー・カルシ・バクーを通さなきゃ話は進まないの。
  彼らの本拠地はトリグラフだから、ウィンガルと一緒にトリグラフに向かっ 』



 ――「審判」に勝つためには、何はなくとも「カナンの道標」が要る。その「道標」を手に入れるために、わざわざガイアスを何度も説得して、彼の副官のウィンガルをエレンピオスに連れてきたんだから。

 今、
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