第3話 戦う意味
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もしれない。
「どの道捕まるわけにはいかないな……」
自分一人を捕まえるために無関係な人たちまで殺すような奴らだ、もし捕まったら自分はともかくエレナが危機に晒されるだろう。
僕は何とかして町からの脱出を諮った。
(敵がいる……)
前方に猟兵が立っている、こちらには気づいていないようだがこれでは先に進めない。
「どうしようリィン、回り道する?」
「いや、このままウロウロするのは危険だ」
今は何とか逃げれているが仮にも相手はプロ、モタモタしていたら見つかるだろう、出来る限り早く脱出しないと囲まれてしまう。
「じゃあどうするの?」
「ん、ちょっと待っていて」
僕は近くにあった小さめの石を手に取り猟兵の反対側に投げた。
「ん?なんだ?」
背後で何か音を聞いた猟兵は背後を振り向いた。
(今だ!)
その一瞬の隙をついて僕はエレナを抱き上げて音も無く走り去る。今のはゼノに習った敵の目を欺く方法の一つだ。習った時はいつ使う事になるのかなと疑問に思ったこともあったが、今はゼノに感謝していた。
「よし、気づかれてはいないな」
「あ、あのリィン……?」
「どうしたの?」
「いえ、この格好は……ちょっと恥ずかしいかな……」
「あ…」
今の二人はリィンがエレナをお姫様抱っこしている状態になっている。
「ご、ごめん……」
「ううん、嫌じゃないの。でも状況が状況だし……」
僕はエレナを降ろして先を急いだ。
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー
「はぁ、はぁ……何とか逃げ出せたね……」
「うん……」
猟兵達の目を掻い潜り僕達は何とか町のはずれまで来ていた。
「リィン、この辺には猟兵はいないみたいよ、今なら逃げられるわ」
「うん……(何か辺だ…この辺だけ猟兵が少ないような気がする)」
ここまで来るまでに猟兵達は結構いたがこの辺に来てから数が少なくなった。
(まさか……)
「リィン、どうしたの?早く逃げましょう」
「あ、待ってエレナこれは……」
エレナが僕より前に足を踏み入れる、その時突然銃声が響いた。
「エレナ!」
咄嗟にエレナを突き飛ばす、すると僕の肩から赤い鮮血が吹いた。
「リィン!!」
僕に駆け寄るエレナ、どうやら肩に銃弾が掠めたらしく血が流れている。
「見つけたぞ、〈猟兵王〉の息子よ」
そこに現れたのは巨大なブレードライフルを構えた男と武装した数人の男達、おそらくこいつらが破滅の刃の猟兵たちだろう。
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