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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第17話 「チヴィット」
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達も嬉しそうである。
いつの間にか保護者的な立ち位置で見ている自分にツッコミを入れた矢先、誰かにズボンの太ももあたりを引っ張られた。視線を落としてみると、そこには小学生達のチヴィットとは別のチヴィットが居た。
「お前も来てたのか」
足元に居たチヴィットを俺は抱きかかえて目線の高さまで持ってくる。
他の素体に比べて愛想のない顔立ちに黒ずくめの衣装……そう、俺のチヴィットである。名前は確か《クロ》だったか。
いつもはユーリに抱きかかえられたり、シュテゆ達の面倒を見ていた気がするが……今日は小学生達のチヴィットの面倒を見てたのかもな。
そう考えると微笑ましい気持ちにもなるが、無愛想とはいえクロはチヴィットだけあって可愛い姿をしている。それだけに中学生の俺が持っているのは少々恥ずかしい。手の空いているユーリかディアーチェに渡そうと思った直後、こちらをじっと見ている少女が居た。
「それ……ショウさんのですか?」
その少女は高町のチヴィットを抱きかかえているフェイトだ。顔を赤らめているが、それは高町のチヴィットを抱き締めたときからなので、おそらく人前で可愛いものを抱き締めている姿を見られるのが恥ずかしいのだろう。
しかし、恥ずかしくても可愛いものに触りたい。そんな感情がフェイトの中にはあると見えた。まあアリシアよりも大人っぽいが、彼女も小学4年生。そういう気持ちはあって当然だろう。
「ああ……触る?」
「い、いいんですか?」
「もちろん、自分で自分のを抱いてるのも何かあれだし」
ということで俺はフェイトにクロを差し出す。ただ2体のチヴィットを持つのは、まだフェイトには無理なようなので彼女が抱いていた高町のチヴィットを預かる。
「あ……あの、この子抱き締めても大丈夫ですか?」
「大丈夫だと思うよ。ユーリとかによく抱き締められてるみたいだし」
俺がそう言うとフェイトは一度深呼吸し、そっとクロを抱き締めた。一般的なチヴィットならば笑顔を浮かべる状況なのだろうが、クロは照れたような顔でそっぽを向いている。俺のデータを使っているだけあって、素直に喜べるタイプではないようだ。
「……にしても」
俺なんかに持たれて嬉しいのかね。
抱きかかえている高町のチヴィットは、何が嬉しいのかずっと笑顔を浮かべている。頭を撫でたりしているわけではないのに……いや、彼女のチヴィットと考えれば何となく理解もできるか。
「なのは……あんたのチヴィット、ショウさんが持ってるわよ」
「え……」
「なのはちゃんのチヴィット、すごく嬉しそうだね」
「ち、ちが……そんなんじゃ!」
あそこの小学生達は何を騒いでいるのだろうか……1名顔が異常に赤いのだが。それに俺のほうをやたらと見ては、視線が合うと
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