【東方Project】編
064 竹取物語(翁は出ない)
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SIDE OTHER
とある──所謂やんごとなき♂ニ柄の少女が、稀代の天才が作ったとある薬を飲んだ。……飲んでしまった。しかし、その薬≠ヘその場所では最大級の禁忌とされていた。……故に、その薬≠飲んでしまった少女にはとてつもなく、重い重い罰が課せられた。
本来ならその時点で処刑が決定するのだが、少女はその能力′フに死ぬ事が無かった。その場所の上層部はやがて、その──殺す事が出来ない少女の処遇に困った。……そんな、困りに困った上層部はその少女をその場所から流刑に処し、その場所の民が最も嫌う穢れ≠ェ蔓延る地球──地上へと放逐した。
……その少女の名前は蓬莱山 輝夜といった。……がしかし、1人の傍迷惑な──この世界≠ニしての正史≠知らず、好奇心が旺盛な赤茶色の髪の男の所為で正史>氛沛活熈原作≠ニ違う道程を往く事になるとは、神ならぬその少女にも、神になれるその男にも判らない事だった。
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その昔。竹取の翁──本名、讃岐造と云う、竹を伐採しては様々な道具を作る事で生計を立てている男が居た。そんなある日、翁が竹林に入ると、世にも珍しき光る竹≠ェあったので、翁がその竹を切ってみると中には三寸──9センチメートルほどのとても可愛らしい女の子が見付けた。
翁はその女の子を家に連れ帰り妻との相談の結果、夫婦で共にその女の子を育てることにした。……それ以来翁は金の入った竹をよく見つけるようになったりして、ちょっと金持ちとなった。娘は三ヶ月ほどで美しく育ったため、成人の義として≪なよ竹のかぐや姫≫という名前を付ける。
かぐや姫の美しさは世間でも噂となり、男たちは貴賤を問わずかぐや姫をモノにしようと必死になった。その中でも特に思いの強い五人の貴公子がいた。翁はかぐや姫に結婚するよう求めるが、かぐや姫はこの五人に結婚の条件として無理難題を与えた。……ある者は偽物を用意して見破られ、ある者は要求の物を探して難に遭い、誰一人としてかぐや姫が出した難題を叶える事はついぞ出来なかった。
かぐや姫の噂は帝にまで届いていたらしく、帝はかぐや姫の美しさの程を知ろうと女官を遣わしてかぐや姫に対面させようとしたが、かぐや姫はそれすらをも拒んだ。そこで帝は狩り≠ニ嘯きながら出かけては、かぐや姫の家に忍び込む。……しかし、かぐや姫は帝に見られるとふと姿を消してしまう。帝が連れて行くことは諦める旨を伝えると、かぐや姫は再び姿を現す。それ以来二人は文通をする仲となった。
帝と仲良くなってから三年ほど経過した春より、かぐや姫に変化が訪れていた。……かぐや姫は月を見ては涙を流す様になって、八月のある日に
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