【東方Project】編
061 おいでませ日生(ひなせ)村 その2
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るであろう言動もなんとなく推察出来るので、直ぐ様“サイレント”を掛ける。そして俺自身も耳を塞ぐ。
「なんじゃとぉぉぉぉぉぉ!?」
「煩い、時間を考えろ」
「いや、ぬしどっからどう見ても女子だったはずじゃ。それがいきなり男子に変ずれば驚くのも仕方なかろう? 故に儂は悪くない」
「いや、女の子を襲う方がより悪くないか?」
「……それは人間での話じゃろう? それにな、ぬしが先ほど化けておった年頃の女子の血肉は大層美味でな? あの女子特有の甲高い悲鳴を聞きながら、脚から──ねぶる様に喰らうのがまた乙でのぅ」
(……あ?)
鬼Aは恍惚とした様な語り口で、俺の──割りと寛容なはずの堪忍袋の緒を次々と上手にほどいていく。……鬼Aの言い分は、より美味しいものを食べたい♀mかにこいつの言い分は判らなくはない。……だがしかし、赦せるか?≠ニ訊かれれば──
「……思い出したらまた昂ってきたわい、この餓えを満たすには…もうこの際男子でも構わん! この羅鬼、ぬしを喰わせて貰──」
それ≠ノ可否で答えるならば──否。断じて否である。
気が付けば、魔法の光を消していた。そしてそのまま鬼A…羅鬼とやらの、がら空きの水月──彼我の背格好の関係からちょうど良い所≠ノあった鳩尾に、武装色≠ナ強化した崩拳を叩き込んでいた。
「黙れ、喋るな、口を開くな」
「ぐぅぅぅぅぅ!? がはっ…!」
羅鬼は俺が打ち込んだ崩拳の衝撃に、数歩後退り肺に溜まっていたであろう空気を吐き出す。……羅鬼は、俺がいきなり灯りを消して驚いたのか──見失ったのかは判断は付かないが、ちょうど筋肉が弛緩していた瞬間に俺の──数十年間も研鑽を積んでいた崩拳は綺麗に、まるで羅鬼の鳩尾に吸い込まれる様に決まった。……いくら鬼≠名乗ろうと、急所に攻撃を食らえばある程度のダメージになる様だ。
(……人間と急所の位置は一緒らしいな…)
「貴様ぁぁっ! 殺すっ!」
どこか冷めた思考で鬼の急所と人間の急所の類似性≠ノついて考察をしていると、羅鬼は烈々しい程までにその怒りを昂らせながら常套句なセリフを吐き、手に持っていた金棒を両手で振り上げ俺に向かって降り下ろす。先ほど羅鬼は俺の崩拳で数歩下がっただけ──1メートル程しか距離が開いてないので、このままではトマトの様に簡単に潰れてしまうだろう。……勿論、このままでは=cだが。
――ガギィ!
まるで金属と金属が擦れる@lな音が闇夜に響き渡る。むざむざトマトになってやる必要もないので、左手に赤≠フ籠手を…右手に白≠フ籠手を──とどのつまり、“赤龍皇帝
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