暁 〜小説投稿サイト〜
無欠の刃
下忍編
影分身
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「いくぞ!!」
「「「「おう!!」」」

 一人のナルトが先陣を切り、その後を影分身たちが追いかけ、ネジに襲いかかる。
 咄嗟に回転を使い、幾人かの影分身を弾くが、回転を終えた瞬間を狙うように飛び掛られ、ネジは防戦一方となる。
 相手の攻撃を捌き、相手の攻撃を弾き、隙さえあれば急所に柔拳を叩き込むが、影分身は全く減らない。
 どころか、その数はさらに増してきている。
 ほぼ無尽蔵なチャクラをもつナルトだからこそ行える戦術だが、ネジにこれほど効く戦術はないだろう。
 影分身。
 カトナは、それの一番怖いところは状況を覆しかねないところであると考える。
 影分身で言えば、どんな禁術にも共通するが、その術を使えば、形勢が逆転するところが怖いところである。
 チャクラさえあれば、一対一の状態から多数対一の状態へ持って行けることであり、尚且つ、いくらダメージを与えても、そのダメージが本体である術者に伝わらないことだろう。
 先程まで優勢だったはずのネジは、あっという間に劣勢に立たされていた。
 もともと、柔拳というのは相手の肉体にダメージを残すことを優先した技である。肉弾戦にむいているということは、言い換えれば、一対一の時にこそ、その真価を発揮するのである。もちろん、一人相手に戦う以外のことを想定したパターンもあり、ある程度の数を捌けることはできる。
 しかし、そのパターンは一人一人を確実にさばき、相手の数を減らしていくことを重点的に置いており、このように、ほぼ無限で敵が増えていく状況では通用できないのだ。
 しかも、本体である相手には一切ダメージが伝わらず、こちらには無数の攻撃が飛び、回避できなかったらダメージが来る。
 つまりは、ナルトとネジの相性は最悪という事である。
 しかも、ナルトには鋼鉄の腕がある。
 腹部にめがけて放たれた柔拳を見たナルトが、腹部の前で両腕を交差させつつ、上体を逸らす。
 うまく軌道を逸らされ、鋼鉄の腕に柔拳を叩き込んだネジの指が血を吹く。
 流石に体術が慣れているだけあると、咄嗟に後ろに下がり、自分の指を抑えたネジに、ナルトは不敵に笑う。
 弱点を生かした戦法。弱点を克服した戦い方。運命に抗う生き方。運命を変える生き方。
 それはネジが出来なかったもので、それはネジが諦めたもので。
 歯ぎしりをし、一歩前に踏み込んだ力を利用し、掌底を放つ。
 ぼんぼんぼんぼんっ、といくつかの影分身が破壊され、煙幕の役割を果たす。
 しかし、白眼をもつネジにはそれが通じない。
 影分身は本体のチャクラ経路と全く同じものである為、見分けはつかないが居場所位は分かる。
 そう言う点では
 煙で真っ白になった視界の中、確実にかつ、正確に影分身を何体も捌いていく。
 しかし、どんなに繰り返してもその数は減
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ