5部分:第五章
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れは確かに美味かった。昼の世界にあるいちじくと同じだった。全く同じ甘さであり美味しさであった。
「いいいちじくだ」
「ですね」
「やはり同じなのだな」
このいちじくにあらためて教えられた。
「昼でも夜でも」
「といいますと」
「あ、いや何でもない」
それには応えなかった。応えると下手に時間がかかるからだ。
「ところでだ」
「はい」
「この村を。見回らないか」
「この村をですか」
「そうだ、別に害はないしな」
彼は言う。
「だからいいだろう。夜の下を歩くのも悪くはないしな」
「私はそれで構いません」
ゴッドフリートには特に断る理由もなかった。
「村とあとは」
「城にも参ろう。いいな」
「はい」
こうして二人は馬と共に村の中を見回った。村人達は朗らかに畑を耕し酒や果物を楽しんでいた。子供達は犬や猫と共に遊びその横では水車が小気味よく回っている。何処の村にもある牧歌的な風景であった。
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