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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第21話 「3人目のイレギュラー」
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本当に遅刻・・・、って着替えるの超早いな。なんかコツでもあるのか?」
「い、いや?別に・・・、あ、あはは。」
一夏の感心したような声を聞いてシャルルに視線を移すと、確かに既に着替え終えたシャルルがそこにいた。・・・いや、速すぎるだろ。どう考えても最初から着込んでいたとしか思えない。元々男子の着用を想定していないISスーツは急拵えの代物だ。俺のは束さん特製だから問題ないが、一夏には着づらいだろう。
「ほれほれ、余計なこと気にしてないでさっさと着替えろ。このままだと出席簿倍増しコースだぞ〜。」
「そういうお前だって・・・、って着替え終わってる!?」
「最初から着てたからな。朝から実習って知ってたし。」
これは半分本当で半分嘘。俺には一夏と箒の護衛という重要な任務があるので、常日頃ISスーツを着用するようにしている。いつISを使うことになるか分からないし、ISスーツ自体結構強度が高い。制服を脱ぐだけなのだから速いのが当然だ。
「ところでシャルル。そのISスーツは見たことがないがオーダーメイドか?」
「うん、デュノア社製のオリジナルだよ。ベースはファランクスだけど、ほとんどフルオーダー品。」
やはりか。道理で見覚えがないはずだ。それにさっきの返答。もしやと思っていたが確証に変わった。やはりあのデュノア家の人間か。うーむ、妙だな・・・。
「あれ?デュノアってどっかで聞いたような・・・?」
「・・・一夏、お前今日の補習の量2倍な。」
「何でだよ!?」
当たり前だろ。俺、ちゃんとデュノア社について教えたぞ?それを覚えてないのを俺の目の前で堂々と白状したんだ、俺への挑戦としか思えんだろうが。
「とりあえず俺はもう行くぞ。着替え終わったし、千冬さんにアシスタント頼まれてるんだ。じゃあな。」
そう言うと、一夏の制止を無視して更衣室を出る。グラウンドへの道のりには人の気配もなく静かだ。考え事をするには都合の良い環境である。
(シャルル・デュノアか・・・。どう見るべきか・・・。)
疑う材料には事欠かない。男女両方に見える中性的な顔立ち、幾つかの男子らしくない言動や行動に対する違和感。しかし、どれも根拠として薄すぎる。それに性別を疑う以前にもっと根本的な疑問が頭に浮かんでいた。
(そもそも、デュノア家に子供がいること自体初耳なんだよな・・・。あれ本物か・・・?)
あれほどの大企業の跡取りとなればニュースで報道されてもおかしくない。そうでなくても、束さんは暇潰しにあらゆる情報を片っ端から奪い取ってくる。俺やクロエも任務のために世界中のあらゆる情報に目を通すようにしている。一夏以外の男性操縦者なんて興味深いネタ、見逃すはずがない。
(何にせよ、調べる必要があるか・・・。)
俺は心の中で溜
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