作戦会議
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バタ、あなたの力は魔力を消滅させるのでしたね」
「ああ、ダークマターはそういう性質を持っている。それがどうかしたか?」
「それだったらデバイスを使って撮影はまず出来ませんので、カメラと無線機を用意する必要があるわ。あなたの武器はかつて使用していた暗黒銃ではなく暗黒剣と麻酔銃のようですが、今回は戦いに赴くのではなく、『SEED』の存在をカメラに収め、アレクトロ社の立場を危うくさせる事で裁判を逆転させるのが目的です。なので潜入任務全般に言える事ですが、戦闘は避け、見つからない事を最優先して下さい。もし敵に見つかったり、あなたの事だからあり得ませんが敵に捕まったりしたら、裁判や立場の悪化を避けるため私達は関与を否定します。全て自己責任で対処してください」
「何だかやたらハイリスクな役割が押し付けられている気がするな。失敗したら俺だけ次元世界のお尋ね者か?」
「もちろん、あなたが失敗すればテスタロッサ家の命運は尽き、敗訴した私達の立場もかなり悪くなる事でしょう。私達は過去、“裏”と幾度も渡り合い、その全てに勝利してきた事で短期間にこの立場まで登り詰め、尚且つ“裏”に染まらずにやって来れたのです。少々遠まわしではありますが、私達の命運もあなたの任務の成否にかかっています」
「おまえの事だからわかるだろうが、ここにいる面子だけじゃなく、ハラオウンや俺達の部下の命もかかっている。それだけじゃない、将来的に『SEED』の犠牲にされる命も含まれている。おまえの任務の失敗は、そいつら全ての命が失われるのと同義だと言える」
サルタナ、そういう重荷になるような事は言わない方が良いと思うぞ。まあ、言いたい事はよく分かった。テスタロッサ家、リンディやクロノ、エイミィ達アースラクルー、エレンやサルタナ達ラジエルクルー、実験の被害者達、それら全ての命が俺の肩にのしかかっている訳だ。
やれやれ……フェイト達の様子を見に来ただけのつもりが、どういう風の吹き回しか、とんでもないミッションが与えられてしまった。しかし……俺にしかやれないのなら、必ずやり遂げて見せるさ。それが全てを守る事に繋がるならな……!
「アレクトロ本社はミッドチルダ中央部にありますが、流通ルートをたどると『SEED』の建設地はミッドチルダ北部にある極寒の孤島、彼らの所有地に存在する研究施設でしょう。あそこは外部の人間は一切立ち入らせず、出入りできるのはアレクトロ社の重役か、内密に癒着が疑われている管理局のごく少数の佐官クラス以上の者のみです」
「だが警戒も本社と同じか、それ以上に厳重で、正面からの侵入はまず不可能だ。しかし施設の構造……というより、次元世界に調査員やスパイの概念が薄いせいか、上辺は取り繕えても下はからっきし。つまり水中からの潜入は至極簡単だ」
「水中……い
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