作戦会議
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方ね。何かありました?」
「……色々な。それよりエレンの方こそ、昔と比べて随分おしとやかになったじゃないか。あの時はそれなりに感情を発露していたのに、今では落ち着き払っているというか、余裕粛々というか、つかみどころが見当たらなくなった」
「あら、つかむ所ならちゃんと育っていますわ。ふふ……むしろ鷲掴みでもしてみる? 自分で言うのもなんですが、結構やわらかいわよ?」
「そういうネタを俺に振るな! 結構おしとやかになったと思っていたが違った……色々図太く、強かになっていたと言う方が正しかった!」
「私も閣下に助けられてからこの界隈、それなりに潜り抜けてきたから強かにもなりますわ。……もう昔のように大切なものを全て失いたくないから、三度目は嫌だから、私は上り詰める必要があったの」
一度目はビフレストでの魔女の力の暴走でミズキや居場所を失い、二度目は金属板の影響でザジの記憶喪失を誘発し、後味が悪いまま旅が終わったことだろう。俺はあの時、ザジとエレンのためを思って別れたのだが、俺にその後の苦悩があったように、二人もそれぞれ葛藤があったに違いない。
要するに俺の物語があったように、彼女達にも彼女達の物語があった。それだけの話だ……。
「……変わってない部分もあったな、お互いに」
「そうね……人間の本質や根幹は、そう簡単には変わらないのでしょう」
「ああ。しかし他人と関わる事で変わった部分も確かに存在している」
「私が強かになったように、サバタもいつの間にか天然ジゴロになっていますしね」
「真面目な話をしている時に天然ジゴロとか言うな! そもそも俺は自らに誓った事を守っているだけだ!」
「だから天然ジゴロなのですわ……。まあその話は置いておいて、今のサバタを見ていると、どことなく昔の私を思い出すわ」
「そりゃあ昔の旅仲間だったのだから、思い出しもするだろう」
「そういう意味ではないのですが……久しぶりの再会で心が躍っているせいか、上手く私自身もとらえ切れていないの」
「おまえにしては、あやふやだな」
「そもそも確実や絶対なんて言葉自体、事実かどうか曖昧ですからね。いずれわかった時にでもまたお話しします」
こうしてエレンと久々の会話を交えると、後になって彼女に会話の主導権を気付かない内に自然と握られていた気がした。会話が巧くなったというか、頭が回るようになったというか……。そもそもエレンには魔導師の素質もあったのか……大尉まで登っているのだから恐らくリンカーコアはかなり強力だと思われる。
魔女の力“真空波”と魔導の力“リンカーコア”、エレンはその二つを自在に振るえる訳だ。戦闘経験もかなり積んでいるようだし、敵にしたら厄介だが、味方だとかなり頼もしいな……。
「ところでサ
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