作戦会議
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サバタ、おまえが現れた」
俺? ……なるほど、大体話の流れはつかめた。
「要するに、俺がアレクトロ社に潜入して調べて来い、という事だろう」
「その通り。裁判中のテスタロッサさん達は当然動けず、ハラウオン親子も知名度があって目立ち、私達は警戒されている今、最も自由に動けるのはサバタ……あなただけですの」
「この裁判がこちらの勝利で終わるか、奴らの思い通りにされてテスタロッサ家が再び翻弄されるか、その全てがおまえの行動にかかっている。無論、俺達もサポートはするが、相手は“裏”に通じた巨大企業だ。一人で立ち向かうには相手が大きすぎる事は重々承知している。しかしそれでも、おまえにはこの任務をやってもらいたい」
「管理局がこんな状況にしておいて、よくもそんな事が言えるな。それに……俺が断るとほんの少しでも考えている事が失礼だ」
「じゃあ……任せてもいいのですね?」
「ああ。こいつらは新しい太陽だ、いきなり黄昏に沈める訳にはいかないだろう。それに……久しぶりに会えた旧友の頼みでもあるしな」
「あら、お上手。そういう所は相変わらずでほっとしましたわ、サバタ。時間があればゆっくり思い出話でもしたいところですけど、やはり“あの子”も含めた三人が揃っているのが望ましいわね」
ザジの事か……エレンがこちら側に来ていたため、かつての旅仲間で世紀末世界に残っているのは唯一彼女のみとなってしまった。一応ジャンゴ達サン・ミゲルの連中がいるから大丈夫だとは思うが……少々心配だ。
「結局……最後まであなたに頼る事になってしまったわ、サバタ」
「過去は切り離せないものだからな、プレシア。今はまだ最悪の事態にはなっていないが、この状況の想定はしていたさ」
「お兄ちゃん……ごめんなさ―――わふっ!?」
「フェイト、そうやってすぐ謝る癖は直しておいたほうがいい。謝罪の気持ちより、感謝の気持ちを表に出しておけ」
ポンポンとフェイトの頭を強くなでると、彼女は大人しく頷いてくれた。それと……順番待ちでもしているのか、期待に満ちた目でアリスとアルフがフェイトの後ろに並んで見てきていた。
「…………仕方ない、順番にだぞ」
『わーい!』
喜びを全面に出す二人を見て、少し嘆息する。そんな微笑ましい俺達のやり取りを見ていたエレンは、ふと俺に呟いてきた。
「サバタ……あなた性格丸くなった?」
「む、そう見えるか?」
「ええ、昔と比べて結構変わった気がするわ。もちろん良い方向によ」
「そうか……それはきっと、こちら側に来て会った連中の影響だろうな」
「地球の方々ね? 今度私も会ってみたいわ」
「そうだな……おまえなら俺も安心して任せられるな」
「なんだか最期に言い残すような表し
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