作戦会議
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くないような……。
スニーキング・スーツの着心地を確かめていると、次にエレンが俺に軍用ベルトのようなものを手渡してくれた。持ってみると見た目に反して、色んなものが入っているせいかズシリと重い。
「防水加工がされているから、しまっておけば水中に入っても中の物が濡れる心配はありません。流石に大剣は入れられませんので、持っていくなら背負ってもらうしかありませんが……あなたが持ってきた麻酔銃に改造されたベレッタM92Fと暗黒カード、それと私が用意した一眼レフカメラは中に入れてあります。カメラはミッドチルダで売られている物で最も高性能なものを選びました、再会を祝う私からの贈り物よ」
「そうか……感謝する、エレン」
「いえ、作戦の成功のために最善を尽くしただけですよ。それとこちらの無線機を耳に付けてください、サバタ」
そう言ってエレンが差し出したのはかなりコンパクトに作られた特別製の無線機で、装着しても耳に違和感は全くなかった。エレンの説明によると、人差し指を当てるだけで通信が可能で、耳小骨を直接振動させる代物だから敵に聞かれる心配はないそうだ。
「閣下はハラオウンさんと共に裁判の手札を準備しているので、こちらの作戦指揮は私に一任されました。私との通信の周波数は140.85ですわ。何か不測の事態が発生した場合は私に連絡をください」
「そうか、覚えておく」
「それとクロノ君はあなたが集めた情報の整理を担当します。彼に連絡を取る時は、周波数を140.96に合わせてください。撮った写真はカメラを無線機と接続してコールする事で彼のデバイス、S2Uに送信されるように設定してあります。ふふ……まあ同じ場所にいるので、結局私も見る事になるのですけどね♪」
そう言って微笑むエレンは、昔より色んな意味で女性として実に魅力的に成長していて、こうやってからかってこられると対応に困る。言っておくが、記録係を女性がやるのは別の物語の主人公達だ。こちらの役割分担では単にこうなっただけで、他意は無い。
「あと周波数の147.79にテスタロッサの方々と通じる様に回線を開いておきました。カウンセラーの知識は彼女達にはありませんが、直接言葉を交わせた方があなたも彼女達も安心出来るでしょう?」
「まぁ、そうだな。声が聞けるのと聞けないのとでは、気分が全く違う。ありがたい気遣いで、胸に染みるよ」
視線を向けると、フェイト達は俺に手を振ってきた。彼女達もこの配慮は嬉しいものだったようだ。全く、エレンの他人に対する気遣いは昔から変わらず、上手く出来ているな。
「では、現地の周囲二キロまでは『ラジエル』の艦載機で運びます。そこからはソナーに引っかからない無音魚雷で内部へ直接あなたを送り込みます」
「魚雷……俺は神風でも特攻隊員でもな
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