掃除屋が射抜く! 6
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の柄を持って構える。
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刹那、彼ら瞬時に剣を交えた。
アレクはフードの被った少年を見て思わず目を見開いた。
(…へぇ…迅えな)
先に倒れたのはオーガの方だった。
血が吹き出てゆっくりと倒れていくオーガにフードを被った少年は思わずフードを取り振り返ると『…やった』と思わず喜びの表情を見せた。
(…恐れを知らない思い切りの良さ、クズとは言え剣の達人であるオーガに一太刀入れるとは…しかし、やはり『素人』か…)
アレクは少年を見て一瞬にして顔色を曇らせた…
(それじゃダメだ新人…詰めが甘い…殺しっていうのは…)
そしてアレクは再び弓を構えるが弓は的にではなく今度は空に向けて矢のない弓を構える。
(ちゃんと息の根を止めねぇとな…)
弦を引き始めると矢がないはずの弓から漆黒の矢が姿を現す。
そして月を狙うかのようにギシギシと弦を引き漆黒の矢を今放った。
「____…射殺せ」
彼は冷たい言葉をいい放つ。
一方、なにも知らない少年はまだ生きているらしきオーガを背に立ち去ろうとする。
しかしアレクの予想通りオーガは立ち上がりさっき自分を切り捨てた少年に背後から刃を振り払う。
だが、少年は瞬時に剣で防ぐがオーガの一撃に後方へ追いやられた。
「…俺が…このオーガ様が…手前ェみてェなクソガキに殺られるかよ…」
傷口が痛むのか息を切らし、少年を睨み付けるオーガ。
少年はさっき殺した筈のオーガを見て唖然としていた。
「弱者が何うめこうがかんけいねぇ…強者がこの町じゃ絶対なんだ…俺が人を裁くんだよ!!俺が裁かれてたまるかあ!!!」
人とは思えない凶悪な顔でオーガはいい放った。
しかし、刹那…
突如空から一筋の線がオーガの頭を貫いたのだ…
「ぇ…」
少年は勿論撃ち抜かれたオーガ本人も理解することが出来なかった。
(何で…いきなり…視界イガ真ッ赤ニ…)
オーガが理解できずそのまま白目で仰向けに倒れた。
「…なんだ…死んだのか?」
少年はまだ理解できずにいた。
さっきまで剣を交えて殺したと思った奴がまた起き上がったと思ったらまた死んだのだ…
意味わからない…それが少年の率直な感想だった。
「それではダメだな」
少年の後方、少年はハッと現実に戻されたかのように声のした方を振り向いた。
しかし、誰もいなかった。
だが、今度はさっきまで少年が見ていた正面の方から刃を引き抜いたような金属音が少年の頭の後ろで鳴り響いた。
「おっと、動くな。さもねぇと頭が体と離れ離れになってしまう」
少年は口を開いたまま首横に見える先端が平べったい刃に目をやり冷や汗を一筋流れた。
(
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