空白期 中学編 11 「桃色の誘惑?」
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う意味かしら? 私、好きな人がいるなんて言った覚えはないし、ショウ君以外にちょっかい出してる男の子はいないんだけど」
「ちょっかいって認識があるならやめろよ」
「嫌よん」
可愛らしく言えば許されると思うなよ。この手のことははやてやシュテルで慣れているんだ。
とはいえ、ただスルースキルが上昇した結果であって、彼女達の行動をやめさせることは出来ていない。なので俺がフローリアンにできることは、とりあえずやめろということだけなのだ。嫌と言われてしまったので、もうこれ以上言えることは何もない。
「はぁ……それで?」
「うん?」
「何か用なのかって聞いてるんだ」
「あぁ、別に用って用はないわよ。ただお話したいなぁ〜と思って来ただけだし」
普通はこういうことを言われた男子はときめくのだろうが、俺からすれば「そうですか」くらいのものだ。この手のことは、反応するほうがかえって面倒なことになるということを今までの経験から学んでいる。
「俺はそこまで話したくないんだけど」
「あのねショウ君、私でも傷つくんだからね。それにそんなことばかり言ってると彼女できないわよ……いないわよね?」
「知らないのにできないとか言ったのか?」
「だって私はお姉ちゃんみたいに昔のこと覚えてるわけじゃないし。君との思い出なんてお姉ちゃんとかから聞いたことを除けば、今年からの分しかないのよねん」
それってつまりは俺と同じような境遇だってことだよな……何でここまで積極的に話しかけてくるんだ。記憶がある先輩のほうならまだ分かるんだが……あの人は記憶があるから俺と会うとおかしな反応をするんだろうけど。
「あぁ……でもショウ君って結構女の子と仲良くしてる感じよね。王さまとかはやてちゃんとか……ねぇねぇ、誰が本命なの?」
「は?」
「何言ってるんだこいつ? みたいな反応しないでくれるかしら。あれだけ可愛い子達が身近にいるんだもの。ひとりくらい気になる子いるでしょ?」
見ておかないと何をするか分からない、といった感じに気になる奴は何人かいるが、フローリアンの言っているような意味は今のところいない。
異性として見てはいるけど……つい目で追いかけたりすることはないし、関係としては友人だからな。一緒に遊ぶことはあるが、大体数人単位でだし。ふたりっきりがないわけじゃないが、基本はやてとか距離感の近い奴だけだからな。
かといって、ここで誰かの名前を出せば面倒になりそうだ。何も答えなくても面倒になりそうではあるが……。
「……まあ違う意味でならいないこともない」
「うーん、まあそれでもいいわ。誰かしら?」
「フローリアン」
俺の返事に彼女は固まったまま何度か瞬きを行う。どうやら自分の名前が出るとは思っていなかったようだ。
「
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