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SAO−銀ノ月−
第椅子取話 参
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たピナのバブルブレスにてリズを迎撃する。それをリズに届く前にリクヤが大剣で防ぐと、リズのメイスがマサキとシリカに向けて振るわれる。

「このっ!」

「……甘い」

 いくら筋力値が桁違いだろうと、リズの攻撃ではマサキには届かない。凄まじい速度をつけながら移動し、そのまま六連撃を浴びせるソードスキル《疾風》により、リズのメイスを避けながらソードスキルを炸裂させる。

「それ以上……やらせるかよ!」

 最後まで《疾風》はリズを襲うことはなく、リクヤの大剣がマサキを襲ったため、途中で技をキャンセルしてマサキは飛び退いた。

「そこっ!」

 しかしマサキが飛び退いた地点に向かって、リズが《疾風》によるダメージを無視し、ソードスキル《レイジ・スパイク》を叩き込む。攻撃する態勢が悪かったものの、ソードスキルは発動さえすれば設定された軌道に従い、吸い込まれるように目標を攻撃する。

「マサキさん!」

 マサキも飛び退く飛距離を延ばそうとしたものの、ギリギリのどころでリズの《レイジ・スパイク》が胴に炸裂する。マサキの被弾にシリカの悲鳴が被さるが、マサキは少し吹き飛んだのみで、すぐさま態勢を整える。対するリズも追撃は諦めたものの、マサキの目前には二対の大剣が迫っていた。

「うぉりゃあ!」

 リクヤの一撃――アレに当たるわけにはいかない。一刀両断せんと放たれる縦切りを、すぐ真横にステップすることでギリギリで避けながら、暴風を発射するソードスキル《神渡し》により、リクヤを吹き飛ばし立て直しを誇る。

「……まだまだ!」

 ――しかし、リクヤは暴風をものともせずにその場で耐える。驚愕するマサキにニヤリと笑って応えると、その大剣が風を纏っていく。シリカはそれに気づき止めようとするものの、リズの妨害にあいリクヤに近づくことは適わない。

「蒼破刃!」

 リクヤの叫びとともに、風に包まれた大剣が青い衝撃波を伴いマサキへと向けられる。マサキも対抗して一撃の重さと攻撃力に優れる単発攻撃技、風刀ソードスキル《春嵐》を放つものの、その攻撃力の差は歴然。徐々に衝撃波によるダメージがマサキを襲っていくが、マサキとて真正面からのぶつかり合いで勝るとは思っていない。

 最初からマサキの狙いはあくまで、この拮抗する状態を一瞬でも作り出すことなのだから。

「……ん?」

「キャッ!?」

 リクヤの違和感を感じた声とリズの悲鳴が重なる。マサキはリクヤとの鍔迫り合いを演じている隙に、指定した空間に瞬間移動を可能とする風刀スキル《瞬風》――五分のインターバルが必要になるが、先に発動した時から五分の時間が経過していた――を発動。リクヤの攻撃を避けながら、シリカと交戦していたリズの目の前に出現したのだ。

「そこです
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