外伝
外伝《絶剣の弟子》A
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り口を見つけた。
雪で真っ白な森の中でその洞窟は淡く輝き、辺りを青に染めている。
「ここ結構レベル高めだから、ライトは回避と防御主体に立ち回ってね。スキルの経験値は平等に入るように設定してあるから」
「え……それはちょっと……心苦しいというか……」
「良いのよ。どうせ最後にはうんと働いて貰うんだから。今のうちに強くなっておいて貰わないと」
「最後……?」
そう言えば、リズベットさんの店でなにかの素材を後回しにしろと言われた。ユウキさんがどんなに強くても絶対に勝てないから、と。
「そう、最後の最後。あんたの盾を作るのに必要な素材がドロップするモンスターは生半可な相手じゃない。まあ、まだ当分先よ」
「……分かりました」
そう言われるとこれ以上言い返せなくなる。このまま最後まで頼りっぱなしというのは褒められたことじゃないし、そうなりたくもない。なるべく早く強くならなければ……。
「よし。準備万端!行くよ2人とも」
「ええ」
「はい」
ウィンドウを開いて最後の各種チェックを終えたユウキさんが気合を入れるように大きな声を出し、洞窟の方へ進んでいく。
リズベットさんはまるで散歩するかのように自然に、俺は既に緊張を漲らせながらそれに続いていった。
《群青の洞窟》は地下へ広がる中規模ダンジョンだ。全4層の内3層が坑道……というか迷路になっており、2層に中ボスが存在配置されている。
ユウキさんとリズベットさんがポップする敵モンスターを出てきた側から吹き飛ばすので、俺にはあまり仕事が無い。妨害呪文で敵を弱らせたり、たまに囮役をやったりするだけだ。
多くはオーク系やエレメント系、ゴーレム系のモンスターがポップし、3匹から4匹程度の群れでエンカウントする。オークやエレメントはユウキさんが切り裂き、ゴーレム系はリズベットさんが粉砕しながら順調に進んでいた。
「この先の部屋が中ボスだね」
「事前情報だとヘイトの低いプレイヤーは取り巻きに狙われるみたいだから、ボス本体はユウキが。その他のやつらはあたしとライトでやるわよ」
「は、はい」
ボスクラスを1人で相手することになったユウキさんは特に普段と変わらない様子で準備をしている。
自己強化のスキルを発動させ、効果を確かめるようにジャンプやステップを繰り返している。そしてふと立ち止まると俺の方を見た。
「大丈夫だよライト。ボスなんかボクがすぐにやっつけちゃうから!」
「あ、いや……ユウキさんこそ、1人で大丈夫なんですか?」
「え?……うん、大丈夫だよ。ここのボスってそんなに強くないから」
「そ、そうですか……」
ごく当たり前のことのように、何の気負いもなくそう言うユ
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