外伝
外伝《絶剣の弟子》A
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後に、本当に後になって知ったことだが、《Lisbeth Smith shop》の店主、レプラコーンのマスタースミス、リズベットさんはALO内でかなり名のある鍛冶屋だったことを知った。
同じマスタースミスでも、何故かリズベットさんの作るものは他の鍛冶屋とは品質が違うのだ。何かズルをしている訳ではなく、パラメーターに違いがある訳でもなく、"心なしか使い易い"とか"心なしか折れにくい"というゲームのくせにかなりアバウトな理由からだ。
鍛冶の工程を丁寧にこなせば成功率や品質が上がるというのはかなり昔から言われてる話らしくいが、そこのところは専門職でない俺には分からない。
カウンターを挟みユウキさんとリズベットさんがやり取りし、俺はユウキさんの少し後ろにつっ立っている。
「という訳でリズ、ライトに武器と防具作ってあげて!」
「……待ちなさい。という訳ってどうゆうことよ」
「だからね。そろそろライトの装備が実力と釣り合わなくなってきたからリズが新しいの作ってくれないかな?」
暴君である。実に横暴だ。リズベットさんの店に見本として置かれている武具はどう見ても上級装備。当然装備出来るものではなく、それしか置いてないということはそうゆうことである。
「……あのね、ユウキ。あたしは知り合いだからって基本的にはビタ一文まけないわよ?」
「お金はあるよ。大丈夫」
「素材は?」
「必要なら取りに行くよ。それくらい分かってるってば」
リズベットさんも慣れているのか諦めているのか。全てニコニコしながら返答するユウキさんにため息を吐き、こっちを見た。
「で、あんたのお師匠様はこう言ってるけど。当のあんたはどうなの?」
「えっと、素材集めやらは俺の為なので。勿論行きます」
「……そう、分かった。ちょっと待っててね」
リズベットさんがウィンドウを開いて何やら分厚い本を取り出すとページをめくりながら何事かをブツブツ言っている。
こっそり表紙を見てみると、どうやら武具名鑑のようなもののようで何やら古めかしい表装だ。
「ところであんた、どんな武具がお望み?見たところ軽装戦士のようだけど」
「あ、はい。片手剣と盾を使います。今使っているのは「え?ちょっと待って」はい?」
分厚い名鑑を肩に担ぎカウンターから出て来たリズベットさんは何故か不穏なオーラを放っている。
「どうしたの、リズ?」
「どうしたもこうしたも……ユウキあんた、この子の装備とかステ振りとかどうやって選んだの?」
「え?えっと、色々あってお金だけはあったからインプ領で店買い出来る、最高スペックのものとモンスタードロップの組み合わせだよ?ステ振りはライト任せ」
「あんたが指示したのね?彼のチョイスではなく」
「う、うん。動き易いように
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