第27話 節が七つあるからナナフシというわけではないらしい
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んが残ることになった。
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ガサガサッ‥‥‥‥
「‥‥‥ようやく来たか」
全身に黒い服を纏った男が溜息まじりにそう言った。
ナナフシ型は男の前で足を止めると、しゃがみ込んだ。
「ギィィィ‥‥‥‥」
ナナフシ型は男にマリーを差し出した。
彼女はずっと締められたままだったので気を失っていた。
「‥‥‥‥やはり、どこか見たことがあるな」
男はマリーの顔を眺めながらつぶやいた。
しかし、記憶の中からはその詳細が思い出せなかった。
ガサッ!
「お、彼らが来たようだ」
先程、茂みを鳴らしたのは1m級"鎧虫"だった。
向こうに小さな人影がこちらに近づいて来ていた。
その"鎧虫″は、まるで意志を持って
彼に合図をしたかのような動作だった。
「では、後は頼んだよ」
そう言って、男はこの場から退散した。
ナナフシ型はその場に伏せたまま動かなかった。
ダダダダダダダダダッ!!
ナナフシ型の近くに全員は駆け寄った。
意志を感じないガラス玉のような目がこちらを見ていた。
「ギィィ‥‥‥ッ」
ザッ ザッ ザッ ザッ
ナナフシ型はゆっくりと横に移動し始めた。
それに合わせて、アスラ達も反対側にに移動した。
しばらく、円を描くような対立状態が続いていた。
「警戒してるのか?」
アスラはナナフシ型を睨んだままつぶやいた。
「このナナフシ型、何というか‥‥‥‥
時間稼ぎをしているようにも見えるな」
迅は剣の柄に手を掛けて言った。
不確定なものだが、確かにそのようにも見える。
シャキンッ‥‥‥ ジャキンッ‥‥‥
迅は剣を、アスラは日本刀をゆっくりと抜いた。
「頼むから、いきなり来んなよ‥‥‥‥っうお!」
ガツッ!
その瞬間、アスラは前ばかりを気にしていたため
足元の石を踏んでバランスを崩した。そのとき―――――――
「ギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!」
ゴオッ!!
ナナフシ型が突然、頭から突っ込んできた。
「うおっ!?」
「跳べ、アスラ!!」
ダダンッ!
迅とアスラは当たる寸前で跳んで
ナナフシ型の強襲を回避した。
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!
ナナフシ型の頭が地面に軽く埋まっていた。
しかし、すぐに頭を引き抜いた。
「クソッ!マリちゃんを放せ!!」
ガシャシャンッ!!
アスラは"鎧骨格"を換装して
ナナフシ型に走り込みながら叫んだ。
「ギィィッ!」
バッ!
再びマリーを盾にした。アスラは日
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