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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0930話
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、俺の影から伸びた影槍がその3人の眼前へと鋭く尖った先端を突きつける。

「動くな」
「こ、これは……」

 この世界の魔法では影槍というのは見た事も聞いた事もないのだろう。ただ、驚きの表情を浮かべるピニャの言葉に、殺気を消し去ってから小さく肩を竦めて口を開く。

「別に、そこまで大袈裟に驚く程のものじゃない。俺達の世界では普通に使われている魔法の1つだ」
「いや、アクセル程に操影術を使いこなす人は滅多にいないから」

 高畑から聞こえてくるそんな突っ込みを聞き、思わず気が抜ける。
 あるいはこれを狙ってやったのだとしたら、さすがと言うべきだろう。
 再び指を鳴らして影槍を影に戻し、話を続ける。

「まぁ、その件に関しては今はいい。どのみちこの戦争を止める為の条件に関しては、既にモルトとかいう愚帝に宣戦布告の時に告げてあるしな。戦争を止めたければ、それを呑めばいい。もっとも、何らかの条件を付けるというのは認められないが」

 当然その光景は通信機の類を使って帝国中に流す予定だ。もしそれが実現すれば、皇帝としての権威は完全に地に落ち、帝国というのは嘲笑の対象にしかならないだろう。
 モルトとやらにしても、二度と表舞台に出てくる事が出来なくなる筈だ。

「それはっ! あのような条件、呑める筈が!」
「ま、それならそれでもいい。このまま戦争を続けるだけだ。今は多少の理由があって特に行動を起こしてないが……さて、軍事力のかなりの部分が消滅した今の帝国に、俺達とまともに戦えるだけの戦力が残っているかな? ただでさえ従属国が反乱を起こそうという気配があるというのに」
「何故……」

 そこまで告げ、慌てて口を押さえるピニャ。
 何故それを。そう言いたかったのだろう。
 だが、今そこを突っ込んでも特に意味はないだろうと判断して、脱線していた話を元に戻す。

「それで、だ。ここを攻めて来ている盗賊に関してはどうするんだ? 恐らく……いや、間違いなく帝国が招集して、俺達にやられた連合諸王国軍の残党だろうが。その帝国の皇女様がどうするつもりなのかを、是非聞きたいところだな」
「それは……当然、このイタリカを盗賊共の好きなようにさせるつもりはない。先程同様に蹴散らしてみせる」
「その割には、随分とこの街の兵士達は疲弊していたが? ただでさえ人数がそれ程多くないんだ。その状態で盗賊達をどうにか出来ると思っているのか?」

 その言葉に、悔しそうな表情を浮かべるピニャ。
 だが、すぐに押し出すようにして言葉を紡ぎ出す。

「3日だ。……3日持ち堪えれば、妾の騎士団が増援として駆けつける」
「無理だろ」

 希望を込めたピニャの言葉だったが、あっさりとそう断言する。
 今の状態でもこの街を守っている戦力はギリギ
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