ワールド・カタストロフ〜クロスクエスト〜
Round《9》〜ワールド・カタストロフ〜
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ったことを。その事象がこの世界に発生した時点で、知覚していた。
「よぉ。お前、強いんだろうな」
開口一番、ジンが放ったのはその言葉だった。ニタニタと嗤いながら、タツを見る。
対するタツは、まるで汚物を見た様に顔を歪め…事実、彼は半ばそう思っていた…吐き捨てるように答える。
「当然。一瞬で片付けさせてもらいます」
「ほぉう、そいつは面白いな。できるもんならやってみろよ」
「ええ、もちろん」
「くくく、面白い。お前のスキル、美味そうだ」
「渡しません。むしろ俺が貴方のスキルを奪ってあげましょう」
「面白い」
くくく、と、くぐもった笑い声と共に、ジンが武器を構える。カウントがはじまっていた。
そして今。
―― 5 ――
最後の戦いは。
―― 4 ――
命運を……
―― 3 ――
世界の命運を掛けた戦いは。
―― 2 ――
その火ぶたを。
―― 1 ――
厳かに切って―――――
【デュエル!!】
落とした。
閃光が弾ける。今までのような青天のエフェクトではなく、暗雲立ち込める嵐天に。
同時に、タツが勝負を決める攻勢に出た。
スキル、《真実の言霊》発動。
「――――『この勝負、俺のか――――」
「甘ぇ!」
しかしその神の言葉は、見えない集中砲火によって途切れる。発動したら即座に効力を及ぼすはずの《真実の言霊》は、何かによって無効化された。
「……!?」
「くくくッ! 《スキルキャンセル》だよ! ……おら、足元に注意しろ!」
いつの間にかタツの足元に、漆黒の闇が広がっている。《全知全能》が知覚する。これこそ、ジンの技能――――《スキル強奪》の光であると。
「――――《全知全……」
「無駄だよッ!」
タツは《全知全能》の権能でもって、ジンのスキル強奪を奪い取ろうとする。しかし……何たることか。スキル強奪の技能が、どれだけ検索を掛けてもヒットしない。
「これは……!?」
「おら、いただくぜ」
バクン。
タツの足首から先が、闇に飲み込まれる。奪い取られていくステータス。即座にタツの権能でそれらが再生されるモノの、すぐに吸収されてしまう。
「ぐぅっ……」
「ほぉ、こりゃいいな。自動レベル上げだ……しかも1000ずつ。とんでもない高効率だな……おお、見ろ、もうレベルが90000だぞ!! こりゃぁ遅くないうちにL
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