第三十八話 御坂・白井組とアイテム組
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
低いということにしておいた。
「でも、この麦野さんって人も対策はちゃんと出来てたんでしょ? それなのに倒れてるって事はもしかしたら神代さん達も……」
「それは大丈夫だと思う」
御坂さんは心配してくれているようで更に尋ねられたが、そこに滝壺さんが割り込む。
「どうしてよ?」
「むぎのにはAIM拡散力場が繋がってることを教えたから、こうじろの仮説が間違っていた可能性も含めて色々調べていた。もしかしたら対策を止めてしまっていた可能性がある」
御坂さんが怪訝そうに聞くので、一応ここまではしゃべっても良いというギリギリの部分を滝壺さんがしゃべる。
「それなら麦野はデュアルスキルがどうとかって超言って調べてましたよ」
「デュアルスキル!?」
「デュアルスキルですの!?」
そこに絹旗さんが追加情報を加えると、御坂さんと白井さんはかなり驚いたようだ。
「あー、AIM拡散力場の繋がりを利用して他人の能力を使えるように……とか、そういうことじゃ無いの?」
麦野さんが倒れた状況に関しては、滝壺さんと絹旗さんもデュアルスキルについて調べていたと言うことぐらいしか知らないらしく、本当のところを知りようも無いのだが俺の仮説を披露しておく。
「確かに、滝壺の能力を自分が使えたら、みたいなことを超言ってたと思います」
「むぎの……」
絹旗さんの言葉に滝壺さんが言葉を詰まらせる。今の滝壺さんの心境がどうなのかは分からないが、演技としてやっているのであればかなり迫真の演技である。一応、絹旗さんの情報も全て昨日の打ち合わせで決めておいたことなので、実際の麦野さんがどうだったのかというのは全然分からない。まぁ、絹旗さんや滝壺さんを巻き込んでいないこととか、俺がホテルで話したことや麦野さんの性格から考えても、そんなところじゃないだろうかとは思っている。
「何というか、無茶な発想ですの」
「今の所、ほとんどが仮説だからねぇ」
白井さんが呆れたように呟いて、俺も同じように呟いていた。
「ところで、大脳なんとかだかAIM拡散力場だかの専門家って人が待合室で超待ってたりはしないんですか?」
「あっ!!」
「そうですの!」
場が落ち着いたところで絹旗さんが言った一言に御坂さんと白井さんが声を上げたのである。
「もう帰っちゃったかしら」
「大丈夫みたい。木山先生の気配はまだ病院の中だから」
待合室というか休憩所というか、御坂さんや白井さんと会った場所に戻ってくると、御坂さんの言葉を受けて俺は集中しながら木山先生の気配を探った。実質的な距離はそれほど離れてないと思うのだが、昨日絹旗さんや滝壺さんを見つけた時と比べて有効範囲内に人が多す
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ