転生者VS転生者
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
当たったら痛いだろうが!」
「普通痛いじゃ済みませんよ!」
「怯える青少年を爆死させようとするとか血も涙もねぇな!」
「見た感じ爛々と目が光ってるよ!」
そんな会話を続けながらも攻防は続く。
お互いに一発も当たってはいないものの、俺からすれば弾丸一発でも怖いのだ。
「(くっそ!―――試してみるか!」
パンッ!
チュインッ!
「ぐふぅ!?」
「は!?」
何したかって?
撃たれた弾丸を切ったのさ。
まぁ半分になった弾丸の片割れが俺の腹に当たったんだけどな!
「やべぇ!物理的に大ピンチ!」
「チャンス到来!」
パパパパンッ!
「甘いぞフォックス!」
チュチュチュチュインっ!!
切れないのなら剃らせば良いじゃない!
俺は籠手を用いて弾丸をガードする。
耐久値が減らないように気を付けながら全発そらして見せた俺をみて、フォックスはあり得ないものを見たような顔で固まっていた。
「アタックチャンス!」
「ふげぇ!?」
一気に懐に潜り込んでアッパーをお見舞いする。
フォックスは空中を二回転しながら地面に激突する。
「ふむ、流石に一発じゃ仕留められんか」
「あったりまえだよ!何物理的に来てんだよ!ALOじゃないんだぞ!」
「おい、口調、口調」
「あ、すみませ……ってなんねぇよ!吹っ切れたよもう!
絶対敬語なんて使わないからな!」
何かこいつの裏の顔が知れた気がするな…。
とは言え…中々攻めきれない状況にあるわけだが…仕方ない。
「フォックス。賭けをしよう」
「賭け?」
「そう。俺はこれから一発だけ繰り出す。
お前が避けるか、反撃出来ればお前の勝ち。出来なければ俺の勝ちだ」
「………わかった」
乗ってきたか…。
「じゃあ……」
俺は右足を後ろに腰を落とし、右手を引いてその拳に左手を被せる。
そして右足に全力をこめて―――
「疾ッ!」
―――発進した。
蹴りあげた地面は爆発を起こしたかの様に土煙を巻き上げ、
飛び出した俺は一直線にフォックスへと向かう。
「ぐ…………ぉあ!?」
フォックスは避けることが出来なかったのか、ガードをして反撃しようとした。
しかしそうなることは叶わず、俺の拳がそのままフォックスのガードごと粉砕し、フォックスのHPゲージを無くした。
「勝った……止められたらどうしようかと思ったぞ…」
俺はWinner表示を見つめながらそう呟いたのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ