マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0929話
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たまりを作ってもいた。
ちっ、この程度で気絶するのか。一応前もって捕虜から得た情報を考えると、こいつはそれなりに優秀って話だったんだがな。
恐怖の余り気絶し、更に失禁までした皇女の姿を見て思わず溜息を吐く。
この程度の相手、確かにここで殺す価値もない。
高畑の言葉に小さく肩を竦め、発していた殺気を収める。
そのおかげでようやく息が楽になったのだろう。ピニャと名乗っていた皇女の近くにいた騎士達全員が表情は固まったままだったが、それでも安堵の息を吐く。
いや、それでも良かったのだろう。視線を周囲に向けると、イタリカの兵士達もかなりの数が腰を抜かして地面へと座り込んでいるのが見える。
そう考えれば、さすがに護衛……護衛なのか? ともあれ、皇女のお付きだけあったと言うべきだろう。
「アクセル様……」
そう呟いたのはテュカ。
声が震えてはいるが、それでもその目に宿っているのが恐怖ではなく畏怖の類なのはハイエルフ故か。
ロゥリィはロゥリィで、俺の放つ殺気が予想外だったのかマイペースなロゥリィにしては珍しく大きく見開いた目をこちらへと向けている。
少しやり過ぎたかもしれないな。
唯一ムラタのみが特に表情を変えた様子を見せていなかったが、それでも薄らと汗が滲んでいるのを見れば完全に平然としている訳ではない。
そういう意味で、高畑はさすがと言うべきだろう。
ともあれ、小さく溜息を吐いてから失禁したまま気絶している皇女に視線を向けたまま、護衛の騎士に口を開く。
「このままだとどうしようもないだろ。30分後に話を聞いてやる。それまでに、その女を使えるようにしておけ」
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