マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0929話
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るけど。
俺達に何かあるのか? いや、あるんだろうな。ここはどうあっても帝国の一部だろうし、そこに敵対している勢力の人物だと名乗っている俺がやって来たんだから。
「ああ、そういえば今のやり取りを考えるとお前がここの責任者って認識でいいのか?」
「……うむ。今は妾がこの防衛線の指揮をとっている。ここの領主はまだ子供なのでな」
そう告げる目の前の女だが、年齢的にはこの女だってそう上という訳ではないだろう。
いや、見た感じ20歳前後っぽいから、シャドウミラーとして考えれば十分に一線級で働ける年齢ではあるが。
そんな風に考えていると、女騎士や太って禿げた騎士、ゴツい身体をしている騎士が集まって来るのが見える。
そいつらが集まってくるのを待っていたのだろう。やがて目の前の女は俺に向かって口を開く。
「よければ、そちらの名前を聞いても?」
「人に名前を聞くのなら、まず自分から名乗るのが礼儀なんじゃないか?」
恐らく、目の前の女は帝国の貴族か何かなのだろう。妾という一人称は普通の兵士が使うようなものじゃないし。そう予想しつつも言葉を返すと、一瞬女の仲間の目つきが鋭くなる。
だが、女は特に気にした様子もないままに口を開く。
「そうか、それは失礼をしたな。妾はピニャ・コ・ラーダ。帝国の皇女だ」
その言葉を聞いた瞬間、自然と目つきが鋭くなる。
ピニャ・コ・ラーダ。その名前は捕虜から聞き出した情報の中にある。
帝都で俺が言ったように、皇帝の子供の1人であり、独自に騎士団を組織している者。
つまりは……俺の敵。
「ひぃっ!」
そう認識した途端、思わず殺気が溢れ出てピニャと名乗った皇女の側にいた女騎士が腰を抜かす。
他の男2人の騎士も身動き出来ないように固まり、ピニャ本人はと言えば、こちらは完全に身動きが出来ない状態になっていた。
「ほう? なるほど。お前があの愚帝の娘か」
「……」
「どうした? 答えろ」
「……」
「俺は答えろと命じてるんだがな。それとも帝国とかいう蛮族共は人の話を聞く事も出来ないような劣等種なのか?」
「……」
そこまで言っても何の反応も見せないピニャ。
その反応に焦れて足を踏み出そうとした、その瞬間。
「アクセル」
不意にそんな声が聞こえて右肩に手が乗せられる。
そこにいたのは顔を強張らせた高畑の姿。
いつものような余裕は一切なく、厳しい顔つきで首を横に振っている。
「どうした?」
「……落ち着くんだ、アクセル君。彼女を良く見ろ。返事をしないんじゃない、出来ないんだ」
高畑の言葉に改めて視線を向けると、確かにピニャと名乗った皇女は白目を剥いて気絶している。更にはその股間は濡れており、足下に小さくない水
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ