神との戦い
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にさっきから逃げ腰ではないか。逃げてばかりいないでもっと我を楽しませろ、人の子よ」
そう笑いながら神はなお空の隕石を増やし続けていた。
でかい口をたたいたのはおじさんなんだけどな、なんてことを思いながらも逃げる僕。
そう、僕は神の言う通り逃げてばかりで神に対して傷一つ負わせていないのが現状だ。
一応攻撃しようとは思っているんだけど、反撃する機会もない。
僕は神から隠れるようにビルの影に逃げ込んだ。
しかし、なおのこと隕石は止まない。さっきまでいた小父さんもはぐれてしまった。
まぁ夢中になって逃げ続けていたから仕方がない。小父さんがいればなんとかなるかもしれないのに。
そんなことを一人かんがえているとビルが熱くなってきた。
「な、なんだ」
見るとビルが高熱によって溶け始めている。
「どうしたらいいんだよ!!」
そんなことをぼやいている間にも後ろからは溶けた鉄筋コンクリートの中から女神が近づいてきている。
女神の周りには熱で溶けた鉄が浮かんでおり、それが僕に向かってミサイルのように飛んできた。
もうダメだ、そう思った時に急に鉄の塊の動きが止まった。
「なぜ邪魔をする!!!神がただの人ごときに加護を与えるとは。しかも今戦っているのはこの少年と我ぞ。邪魔だてするでない!!」
「おいおい、勝手なことを言いなすんな。どこにみすみす殺されそうになっている我が子を見捨てる親がいるんだよ。俺はこいつに神と戦えとは言ったけれどお前におれの可愛い息子をみすみす殺させるつもりはさらさらないぞ」
そうとだけ女神に言うと、小父さんは僕に向かって
「少しだけ時間稼ぎをしてやる。覚悟が決まったらこい。ある程度はお前のことも守ってやる」
と、言った。
「貴様ーー??!。ならばお前から葬ってやろう、最古の王よ」
そう女神は言って小父さんと女神の戦いが始まった。
僕は一時戦闘からボロボロになりつつも離脱した。
時刻はすでに昼を回っただろうか。あれから6時間以上も戦ったのだ。疲労はすでにピークに達している。
僕は今さっきまで神と逃走劇を繰り広げていた。小父さんが必死になって僕に作ってくれたしばしの休憩は僕に少しの安堵を与えていた。
そのおかげか僕の意識はさっきまでの朦朧としたものからはっきりとしてきたものに変わっていくのを実感していた。
朝から神と戦い逃げ惑い、神と人との違いをまざまざと見せつけられた。
圧倒的な力の強さを肌で感じ撤退を余儀無くされた。
正攻法では勝てない。
ならばどうやって勝つ。
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