1部
日向ネジ 3
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の大半が決まる。
文字通り一撃必殺のヒジリ様の柔拳には程遠いものの、俺やヒナタ様の柔拳も一撃当たれば相手を倒すには十分な威力はある。
だからこそ、お互いに捌くのではなく回避するのだ。なにしろ仮に腕で捌けば、その腕は最低でもこの試合では使えない状態になる位のダメージをくらう羽目になる。
それにしても、ヒナタ様の先程の言葉は嘘ではないようだな。覚悟を決めたとうのは当然だが、なにより甘さが一切無くなっている。
試合前は本気で相手をすれば、ヒナタ様の柔拳が俺の体に触れる前に彼女の点穴を突いて、柔拳の威力を著しく減衰さえられると思っていたのだが、とてもじゃないがそれは無理だ。
彼女の一手一手、全てがその程度の減衰では問題にならない心臓、手足の主要な動脈、肩などのダメージを受ければ行動を著しく下げられる部位などを、最短最速でねらってくるのだ。今のところ俺の方が僅かに押しているものの、俺が点穴を突いたならば、彼女はその隙にもう一方の腕で俺を打ち抜くだろう。
勝つための布石を打って、そのせいで負けるなど笑い話にもならない。
その上、こちらが押しているとは言っても、この程度も差はあってないようなものだ。
はっきり言って、今の所俺もヒナタ様も攻めあぐねているのだ。ヒナタ様の攻撃は俺に当たらず、俺の攻撃もヒナタ様の服を掠める程度でチャクラを打ち込む事はできていない。
その後、何度か距離を取り直し、再び打ち合いに移るなど仕切り直したが、結局何も変わらず、お互いの体力を削るばかりだった。
しかし、何度かの仕切り直しの時、ヒナタ様が突然構えを変えた。まるで無抵抗とでもいうように両腕を開いた構えていないように見える構え、あれは日向の分家宗家問わずに学ぶ事が出来る技術、守護八卦六十四掌。
あれは同じ防御系の回天と違い、周囲からの攻撃を弾くのではなく掌打で叩き落すというもので、基本的に殆どの攻撃を防御できる回天に比べて、己の掌打以上の威力の物は防げないという劣化品だ。
だが、それは通常の守護八卦だ。ヒナタ様の守護八卦は通常のものと比べて防御範囲を狭める代わりに、両足に寸分違わぬ同じバランスで歩むことで移動しつつの発動が可能のようだ。
あの技の名は守護八卦六十四掌 圧、ヒジリ様の以前使っていた技だ。厳密に言えばヒナタ様の物はそれとは細部が違い、ヒジリ様のものより幾らか脅威は減っているものの、極めて厄介なことこの上ない。
あれは圧の名が示す通り、守護八卦という自身を守る壁を相手に押し付けて、そのまま圧し潰すという防御ではなく攻撃系の技だ。事実、俺がヒジリ様のあの技と対峙した際、あらゆる技術をもってしても破ることはできず負けた。
もともと防御面では守護八卦は回天に劣るものの、柔拳の受けを極限まで突き詰めたような技術。全身の脱力から
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