第01話 艦娘建造
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、やっぱり優秀なのだろうと再確認した。
「早速だが、この神威鎮守府は少々特殊な状況にある。今の鎮守府について説明したいから、付いてきてくれ」
俺は新しく建造完了した2人の艦娘と妖精さんを連れて、さっそく会議室へと向かった。
神威鎮守府の現在置かれた状況について、鎮守府がある場所が特定できていないこと。資源の貯蓄は十分あるが、新たな資源入手ルートを確保できていないこと。そして、他の鎮守府等に連絡することが出来ない事。これらの現状分かっていることを包み隠さず2人に説明した。
俺と妖精さんの説明を聞き終えた2人は、状況を理解してか深刻そうに顔を歪める。
「こんな分からねぇ事だらけの鎮守府は聞いたことがないなぁ」
天龍が天を仰ぎながら心底呆れたという声で、今の鎮守府の状態を評する。
「資源が十分に貯蓄されているのは良いですが、新たに入手する方法が無いのは不安ですね」
妙高はピンと伸ばした背筋のまま、俺と妖精さんの2人でまとめた鎮守府の現状についての暫定資料を読みつつ的確に現状を分析する。
「じゃあ、どっか近場に遠征に行って、有る所からか取ってきたら良いんじゃねぇのか?」
妙高のそんな言葉にすかさず、天龍が意見する。しかし、遠征に出せない理由があった。
「神威鎮守府には周辺海域の海図が無い。つまり、現状では外海に向けての安全な航路を取ることが出来ない」
安全な航海を行うためには必須の海図。普通ならば、鎮守府に蓄積された海についての情報や他の鎮守府、軍令部とで情報共有をして海図を用意して航路を決めるのだが、この神威鎮守府には周辺海域に関する情報が一切残されていなかった。更に、神威鎮守府があるこの島の場所の位置も特定できていないため、周辺海域状況について取っ掛かりもなく予想も立てられない。誇張など無しに、海について一から調べる必要があった。今のところ鎮守府正面海域は、吹雪に調査をお願いし海図製作にあっているが、この作業を進めるためには、とんでもなく人出と資源と時間が掛かるだろう事はたやすく予想できる。
「ゲ、海図が無いってマジかよ……」
「それは……、困りましたね」
あまりの状況に天龍が呻くように声を漏らし、妙高が本当に困ったと言った風な顔をする。
資源の枯渇を防ぐため、新たに資源を手に入れるための方法が必要だ。鎮守府周辺には俺たち以外の人が居らず資源を入手する方法が無いため、外海へ出る必要がある。しかし、外海へ出るためには海図が必要だ。困ったことに、神威鎮守府には外海情報の蓄積が無いために、航路の調査を進めながらの航海が必要になってくる。だが、調査するためには艦を動かすための資源が必要になってくる。そこで、最初の資源問題に戻ってくる。
悪循環になっているが、容易に解決する方法が見
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