第01話 艦娘建造
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耐えられるものだ。だが残念な事に調査の結果、鎮守府周辺では新たに資源を発掘・入手することが出来ないことが判明したため迂闊に消費する事はできない。
妖精さんには資源の調査に平行して新たな艦娘の建造も行ってもらっていた。手っ取り早い人員確保のためである。そして、今日は建造完了の立会を行う事になっており、俺は工廠ドックへと向かっていた。
妖精さんの話では、自分1人では工廠ドックは2箇所のみを稼働させるのが限界だそうなので、その2箇所を1週間フル稼働させて完成させてもらった。ゲームならば、艦娘の建造時間なんて最大でも半日以上は掛かっていなかったが、この世界では1週間もの時間が必要だった。本来の艦娘の建造とは妖精さん達が数人体制で行うものらしいのだが、ウチの神威鎮守府には現在1人しか妖精さんが居ない。しかし妖精さん1人でも完成させてしまった事から、うちの妖精さんはチート級に優秀な事がわかった。ただ、妖精さんがいくら優秀だからといって負担をかけ過ぎて倒れることは無いようにと、この1週間はかなりヒヤヒヤしながら注意して見守ることになった。
「妖精さん、これが新しい艦娘達かい?」
工廠ドックに到着した俺は、さっそく目に入ってきた2つの巨大な艦を眺めながら妖精さんに聞いた。妖精さんは、俺と同じように艦を見上げながら、2つの艦に最後の仕上げを施すと艦娘になると答えてくれた。
「じゃあ、仕上げに取り掛かりますね!」
妖精さんが空中にフワフワと浮きながら何事か唱えて儀式を始めると、海面が光りだした。次に海面の光はドックに泊まっている艦に移り光り始める。それからしばらくの時間が経つと、艦を覆う目一杯の光が段々と小さく人型になっていき、遂に光が消えてドックにあった艦は消えてしまった。代わりに女性が1人地面に立っていた。同様に、妖精さんはもう片方の艦にも同じように仕上げを行い、2人の新しい艦娘が建造完了したのだった。
「あんたがココの司令官か? オレの名は天龍。フフフ、オレが来たからにはもう大丈夫だ」
「妙高型重巡洋艦の妙高と申します。よろしくおねがいします」
左目に眼帯を付けた美少女と、おかっぱ頭の美女。新たにうちの艦隊に配属となったのは、軽巡洋艦の天龍と、重巡洋艦の妙高だった。
「天龍さんに妙高さんだな。よろしく頼む」
俺は新しい艦娘を歓迎するために、彼女たちに近づいてから手を差し出しそう言うと、2人共“さん付け”は要らないと言いながら握手を返してくれた。これで、うちの鎮守府には駆逐隊、軽巡洋艦、重巡洋艦の三種類の艦娘が所属することになった。
艦種がバラバラになった事については偶然ではなく、実は妖精さんに建造に関して艦種が被らないようにと無茶なお願いして建造してもらったからだった。俺の注文通りに見事仕上げ見せた妖精さんは
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