レフィアの憂うつ
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もったまんまだ」
「あ、そうなの………」
「レフィア、いま残念そうな顔したな! さっきまで大人しく寝てたのに、急にうなされ出して上半身起こして傍に居たおれに目をつむったまま迫って来たのには驚いたぜ〜。……夢の中でイングズとでも間違えたのかよ?」
「そんなわけっ、ある訳ないでしょ?!」
「あいっでぇ……!?」
あたしは思わず、ルーネスの頬をべちっと平手打ちした。
「あんたこそ、ヘンな事してないでしょうねあたしにっ?」
「してねーよそんな事、そっちがヘンな事して来たんじゃん!」
「う、うっさいわね! ……そうだ、アルクゥはっ?」
「んあ? アルクゥなら──── 」
「あ、レフィア、よかった! 気がついたんだね?」
そこへちょうど、アルクゥが室内にやって来た。
「宿屋の厨房を借りて、おかゆ作ってあるよ。食べれるかな?」
「あたしの為に、作ってくれたの……? もちろん、頂くわ!」
無神経なルーネスのあとの、アルクゥの優しさが身に染みるわ………。
「うん、分かった。今すぐあったかいの持って来るね。……あ、イングズおはよう! レフィア、意識戻ったよ?」
そこにもう一人、いま正直面と向かい合うのが恥ずかしい人物が────
「良かった、起きたか。……昨日、倒れるほど具合を悪くしていたとは思わなかった。気遣いが足りなくて、すまなかったな」
「い、いいのよそんな……! もしかして、あたしをベッドに運んでくれたのって──── 」
「あぁ、私だ」
ふと、イングズにリアルお姫さま抱っこ
された自分を想像。……って、何考えてるのかしらあたしっ。
「ところでイングズ、サラ姫に手紙書けたのかよ?」
ルーネスは両手を頭の後ろに組んで、からかい交じりに聞いた。
「何度も書き直しと読み直しを行って、何とか一晩かけて書き上げた。つい先程、モグネットのモーグリに手紙を渡して来た所だ」
き、几帳面すぎでしょ……。まぁ、相手はサラ姫ですもんねぇ。
「レフィア、おかゆ持って来たよ〜」
アルクゥが、湯気の立つ器を盆に乗せて持って来てくれたわ……!
「それ作ったのアルクゥだけど……レフィア、イングズに食わしてもらったらどうだ?」
はぁ!? ニヤニヤしながら何云ってんのよ、ルーネスのバカっ。
「も、もう自分で食べれるくらいに体調いいんだから、その必要ないわよ!」
「そうか。……だが念のためもう1日休み、出発は明日にした方がいいだろうな」
「そうしなよレフィア、クリスタルから力を借りてるって云っても万能じゃないみたいだし」
「だよなぁ、もっと筋肉ムキムキの超絶人間なれると思ったら拍子抜けだぜ!」
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