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邪剣
8部分:第八章
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うか。それであいつは破滅したのか」
「そういうことになる」
 ホークムーンは達観した深い叡智を感じさせる声で述べた。
「過ぎた力を求めてな」
「結局のところそうか。もっともあいつはこれまでの行いが行いだったからな」
「ああ、それはあるな」
 クリスはアーノルドのその言葉に頷いた。
「報いを受けたというのもあるな」
「それでも。あの剣は人が持つものじゃない」
 このことははっきりと言うアーノルドだった。
「絶対にな」
「そうだな。願わくば二度と誰かが手にすることがないようにな」
「祈るとするか」
「後はわしに任せておけ」
 ホークムーンは二人のその言葉に応えて述べてきた。
「もう決して外には出ないようにしておくからな」
 最後に彼がこう言って洞窟を出て後は封印を施し謝礼をして終わりだった。彼等は何もしないで済んだが何かを見たのだった。邪剣は幸いにして世に出て騒ぎを起こすことはなかった。しかしその恐ろしさは彼等の目にはっきりと焼き付けさせその彼等の口から恐ろしさを世に広く伝えることになった。以後この剣を手に入れようと考える者もその為に森に向かう者もいなくなってしまったという。


邪剣   完


                 2008・12・25

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