マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0928話
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には、大体中型の4tトラック程だ。その迫力は、馬車とかの乗り物しかないこの門世界においては異様な程だろう。
威圧的。そう言っても言いすぎではない筈だ。
もっとも6人が乗れる作りになっている以上、座席が広くなっている分、荷台の方は若干狭くなっているのだが。
「この前の遠出の時は炎龍を見つけたからぁ、今回は何もないといいわねぇ」
アルヌスの丘を出発してから数分、後部座席でムラタの隣に座っているロゥリィがそう呟く声が聞こえてくるが、その台詞を聞く限りではどう考えてもフラグにしか感じないんだが。……さて、どうなる事やら。
……そんな風に思っていたら、案の定。
アルヌスの丘を出発してから大体1時間ちょっと。普通の馬車ではまず無理な300km近い速度で走っていると、遠くの方に無数の煙が見えてくる。
ああ、ちなみにこの速度を出せるのは、エアカーという空中に浮いている状態であるのとファンタジー世界で殆ど通行人の類がいないというのが大きい。
中には唖然としてこちらを見ていた商人と思しき馬車や旅人の類も何度か見たが、皆が皆時速300km近い速度のこちらを眺めるだけだった。
もしコダ村で聞いた盗賊の類がいたとしても、このエアカー相手にはどうする事も出来なかっただろう。寧ろ前に出てきて道を封じようとしても、そのまま突っ切ればそれだけで向こうに致命的なダメージを与える事が出来た筈だ。
幸い、その類の盗賊は全く出てこなかったが……その代わりとでも言うように、俺達が進む予定のイタリカとかいう街がある方向で盛大に幾筋もの煙が上がっているのが見える。
「フラグだな」
「あー……いや、僕は何とも」
俺の言葉に、隣に座っている高畑が苦笑と共にそう告げ、後ろではムラタとムウにロゥリィがフラグとは何かを尋ねていた。
考えるまでもなく、俺達の向かうイタリカとかいう街で何らかの騒動が起きているのは確実なんだが……何の騒動だ?
まさか、このイタリカも帝国に対して反旗を翻したのか?
けど聞いた話によれば、このイタリカという街は大規模な穀倉地帯であり、同時に街道の交わる交易都市でもある。
つまり帝国にとっても非常に重要な土地であり、それだけに帝国からの監視は厳しい筈だ。幾ら従属国に反乱の兆しがあろうと、ここを易々と手放すような真似はしないだろう。
となると……
「何だと思う?」
「さて、僕に聞かれてもね」
隣に座っている高畑に尋ねるが、小さく肩を竦める。
ちなみにタバコに関しては、テュカやロゥリィがいるという事もあって遠慮しているらしい。
「テュカは想像出来るか?」
「申し訳ありません、アクセル様。私もあまり外には出た事がないもので……」
「盗賊の類だと思うわよぉ?」
そ
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