マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0928話
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「寧ろ、アクセルと一緒にいた方がピンチになるんじゃねーの?」
「あらぁ? それはどういうことかしらぁ?」
後ろを向くと、そこにいたのはムラタとロゥリィ。この2人はまぁ、門世界出身で旅慣れているのでこの世界の常識になれているロゥリィと、そのロゥリィがお気に入りで生身での高い戦闘力を誇る為に最初から俺と同行することに決まっていたのだが、もう1人。何故かムウの姿もそこにあった。
ただ、その前に……
「そうかそうか。なら俺としても、ナタルにお前がハイエルフの女を見てデレデレしていたって事は報告してやらないとな」
「なっ! ちょ、ちょっと待てよ! 何をいきなり!」
「図星だろう? バルトフェルドから聞いてるぞ?」
俺の言葉通り図星だったのだろう。悔しげに唸るムウ。
「あ、あの野郎……自分だって一緒に見物にいったくせに……」
「あー、残念だな。ムウとナタルの間に喧嘩勃発か。ナタルは真面目だから怒るだろうな。うーん、非常に残念だ」
「いやいや、待ってよ。待って下さいアクセルさん。そこはほら、その……男同士の連帯感って奴があるでしょう?」
「さて、何の事やら」
「だ、大体、アクセルは何でか分からないけどハイエルフ達に無条件に慕われているじゃないか。それって狡くないか?」
「そう言われてもな。別に俺がどうにかした訳じゃないし」
そこまで呟き、思わずニヤリとした笑みを浮かべる。
「俺がこいつ等に崇め……いや、慕われているのは混沌精霊だからだ。なら、お前も混沌精霊になってみるか? 何、そう難しい事じゃない。闇の魔法を使いまくってそれを乗り越えれば、それでいいんだからな」
「無茶を言うな、無茶を。聞いた話だとお前でさえギリギリだったってのに、俺にどうしろと?」
「……闇の魔法、ですか?」
俺とムウの会話を聞いていたテュカが、思わずといった内容で尋ねてくる。
ああ、そうか。俺が混沌精霊になった経緯をこの世界のハイエルフ達が知っている筈もないか。
「そうだ。まぁ、詳しい事は後で誰かに聞いて貰うとして、一応俺みたいになれる可能性は誰にでもあるんだよ」
「いやいや、アクセル以外には無理だって。闇の魔法の暴走から復帰するのに1時間と掛からないなんて、エヴァだってありえないって言ってただろ。普通なら数年間は魔物として暴れ回る事になるって」
「確かにエヴァも信じられないって言ってたね」
そう告げながら姿を現したのは、無精髭を生やしている20代後半から30代前半程の男。何故かこの期に及んでもスーツを着ている高畑だ。
「何だ、お前も行くのか?」
「ああ、一応念の為にね。それに何があるかは分からないんだ。人手は多い方がいいだろ?」
まぁ、確かに高畑ならこっちの足を引っ張る事もないだろうしな
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