第椅子取話 弐
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精としての技術が封じられているため、実質ハンデを背負っていたものの、リーファはさらりと様子見よりガンガン攻めることを選択する。
「……私の技術はどれだけ、SAOの攻略組の人相手に使えるのかな」
そうリーファとレコンに聞こえないように呟いたルクスの手には、黒と白の片手剣が二刀――かの《黒の剣士》と鏡合わせのような《二刀流》が装備されていた。
・チームC
リーファ
レコン
ルクス
「マサキさん、頑張りましょうね!」
「よっしゃマサキ、やってやろうぜ!」
「……ああ」
2人して元気そうな性格のメンバーに囲まれ、マサキは少し眉をひそめながら答えた。シリカの肩に乗ったピナがマサキの肩に乗り、ペロペロと猫のように顔を舐める。
「ま、エミさんと組めなくて残念なのは分かるけどよー。……今日のところは、竜使いさんで我慢しようぜ?」
「あ! クラインさんそれは失礼です!」
マサキの肩をバシバシ叩きながら、台詞の後半はマサキの耳元で呟いたものの、しっかりとその《竜使いさん》の耳には届いたようで、シリカは猛然と抗議する。
「いやぁ、でもやっぱり《モノクロームの天使》様に比べると、シリカじゃ色気がなぁ……」
「どっ、どこ見て言ってるんですか! セクハラですよセクハラ! ……うぅ」
天使様――もといエミとある一部分を比べられ、シリカが反論こそするものの、すぐに現実を認めてうなだれていく。しかし飼い主の無念を受け取ったのか、ピナがマサキの肩から飛び立つと、その小さなくちばしでクラインへと襲いかかっていく。
「いてっ! 痛い気がする! ちょっやめ!」
実際はHPが削られているわけでもなく、もちろんあの《ペイン・アブソーバー》が働いているわけでもないが、ピナが絶妙なパワーでクラインをつついていく。少しの間つついて満足したのか、ピナは近くにあった椅子へと降り立った。
「……おい、そろそろ――」
いい加減にしろ、と続けようとしたマサキを遮って、その世界にある音声が流れだした。クイズ番組で回答者が答えを言う時のような、なんだか気の抜けたピンポーン、という音声の後に。
『チームD。シリカが高所エリアで1ポイント取得』
「えっ?」
「あっ?」
・チームD
マサキ
クライン
シリカ
『チームD。シリカが高所エリアで1ポイント取得』
もちろん、そのメッセージは他のチームにも伝えられていた。むしろ、他のチームにも伝達するのが主目的か。
「シリカがポイント取ったってー!」
「ちょっと待って、まだ椅子が何個あるか……」
……砂浜エリアにいる三人のように、聞くか聞かないかはともかくとして、だ。ちなみに半分ほど砂浜に延々と続く
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