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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第七話
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に備える道を、彼は選んだのだ。

 そしてその過程で得る勝利も敗北も、甘んじて受け入れることにした。

 その過程で手にした力の一つが、今展開されている魔法。

「無茶をしても、焦っても、失敗して大怪我するだけだ。
現に俺に訓練を教えてくれた人も、無茶と焦りで失敗した」

 そう言いながら朝我は、遠くで見学している高町 なのはを一瞬だけ見つめ、そして再び呆然としているティアナを見つめた。

「失敗してもいい、負けてもいい。
だって、これは模擬戦だから、訓練の一環だから……まだ、許されるから。
失敗が許されない時が来るから、だから失敗も敗北も、清濁併せ飲んでくれ」

 そして朝我は刀を振り下ろすと、展開された全ての魔法弾を――――一斉に放った。

 銀と桜が舞う、閃光の流星群――――『スターライト・メテオール』。

 幾千もの閃光が流星となりて、対象へ無慈悲に降り注ぐ。

「ティア――――っ!」

「大丈夫……」

 呆然と立ち尽くすティアナを呼ぶスバルに対し、朝我は二人へ向けて言った。

「威力は極限まで抑えてあるから。
しばらく寝たら、またきっと大丈夫だから。
目が覚めたら、俺もティアナの力になるから。
ティアナは、ひとりじゃないから。
だから――――大丈夫だから」

 鼓膜が破れそうなほどの爆発音が連続して響き、視界がスパークしていくなか、ティアナが最後に見たのは――――朝我 零の、涙だった――――。


*****


 模擬戦はそのままライトニングの分が執り行われることなく終了し、ティアナはスバルによって医務室まで運ばれた。

 朝我の傷はキャロの治癒魔法でも完治できるほど浅く、すぐに治った。

 それからエリオとキャロもティアナのもとへ向かい、朝我は隊舎のロビーになのは達とともにいた。

「……まぁ、あれを見せたらこうなることはわかってたんだけどさ」

 自嘲的な笑を零しながら、朝我はキレイな姿勢で座り、なのは、ヴィータ、フェイトの三人を見つめる。

 聞きたいことがある、と言われた朝我はここにこうしているのだが、要件は言わずもがな、先ほどの大魔法のことである。

「朝我くんが色々と隠しているのは知ってるけど、まさかここまでのことを隠してるとは思わなかったよ」

「二つの術式を組み合わせて一つの魔法を発動させる……なんて、はやてでもやれねぇことが、なんでおめぇができるんだ?」

 なのはとヴィータの言葉に、朝我の表情はさらに苦しいものになり、額から汗が流れ出す。

 前々からこの状況になることを想定していた朝我なのだが、前々からどう答えればいいのか分からずにいた。

 アドリブでどうにかなる、などと現実逃避もしてみたが、結局は無意味
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