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魔法少女リリカルなのは ―全てを変えることができるなら―
第七話
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は禁止されている。

 つまり彼の移動速度は、元から高いとは言え、スバルとティアナの肉眼でも捉えられる速度になっている。

 だが、彼が二人を追わなかったのはそれが理由ではなく、見るためだった。

 なのはを倒すために覚えた技を。

 ティアナがどんな想いでこの戦いに臨んでいるかを。

 そして――――自分の想いを伝えるために、朝我は戦う。

「来たな――――」

 朝我の周囲を青いレール/ウィングロードが何本も現れて埋め尽くしていく。

 視界は徐々に狭まり、青い竜巻の中に飲まれたように感じる空間が出来上がった。

「こんな技、一巡目では見なかったけどな……」

 それもまた、自分の起こした変化の一つなのだろうかと、朝我は自嘲的な笑をこぼしながら相手の出方を伺う。

 全方向に螺旋状に広がるウィングロード。

 どこからスバルやティアナが現れてもおかしくない状況で朝我は身動き一つせず、瞳だけを動かして周囲の変化を伺う。

「――――そこか!」

 そう言って朝我は真上に向かって刀を横薙ぎに振るう。

 真上からスバルが右拳を力いっぱいに振り下ろしてきていたのだ。

 それを迎撃するために振るった刃は、空を切り、スバルの体は陽炎のように揺らめいて消えた。

 ティアナの幻術魔法/フェイク・シルエット。

 かと思えば足元が壊れ、下からオレンジ色の魔法弾が二発迫った。

「くっ!?」

 刀を振った勢い強引に殺し、朝我は後ろに大きく飛んで回避する。

「うおりゃあああ!」

 その背後から再びスバルが右拳を振るいながら迫る。

 また幻術か、なんて疑う余裕もなく朝我は腰を捻って宙で体を回転させてスバルを拳に刀をぶつける。

 刀を握る右手に、確かな振動が伝わる。

「本物みたいだな」

「よそ見しないほうがいいよ?」

 ニヤリと笑うスバルは後ろに下がると、入れ違いでオレンジ色の魔法弾が二発迫る。

 朝我は刀を振るい、二発の弾丸を切り裂く。

 更に真上から迫る、先ほどの弾丸を切り裂く。

「ディバイン・バスター!」

 ウィングロードを利用して背後に回ったスバルはそこから本人曰く一番強い一撃/ディバインバスターを放った。

 二方向からの魔法弾を迎撃した朝我は回避行動には移れず、左足を軸に回転してスバルの一撃とぶつかり合う選択を取った。

 刀身に自らの魔力を流すと、刀身が銀に煌く。

「はぁッ!」

 掛け声と共に、刀を横に振るう。

 銀色の斬線を残しながら、朝我の一閃はスバルの一撃とぶつかり合う。

 瞬間、激しい爆発と衝撃が二人を襲い、表情を歪ませる。

「そこっ!!」

 朝我とスバルが拮抗し
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