Life11 聖書の子らの新たなる道 −赤VS白− −不敗VS逆転劇−
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「今更か!さっきから見せているだろう?」
「いや、あれは投擲とかじゃないですか!」
「――――尤もだが、話は後でな。それと近づくなよ!見てれば解るだろう、が、な!」
今度は8本の腕の内5本からのラッシュを躱しつつ、小剣を捌いていった。
そう、このバーサーカー。人語は話しているが今やマトモナ人の形をしてはいなかった。
上記の通り腕が8本あり、その内2本は蛸の様に関節が無いのか、ぶらりと下がって地面にヘタリ付いていた。
首から上は亀の様になり、眼は妖怪の様に7つがギョロギョロと蠢きまわっていた。
下半身は一見正常に見えるが、尻側に足がもう一本生えて計3本になっていた。
これで口元に笑みを浮かべながら人語を喋るのだから、不気味以外の何物では無かった。
どうしてこの様な事態になっているかと言うと、先程から幾つかの部分に一点集中の攻撃を繰り返していたら、傷が出来るたびに再生が開始されて見る見るうちに膨れ上がり、今の状態に変貌していった。
恐らくはスキルの効果であろう。スパルタクスの伝承には不死などと聞いた事もないし、ゼノヴィアの一撃で普通の達人でも動脈辺りを切られたら死ぬだろうし、一応不死殺しの概念武装による攻撃を繰り返しても、効果は他の様子と変わりなかったのだから。
そして士郎の予測通り、バーサーカー―――――スパルタクスの唯一のスキル『被虐の誉れ』の効果である。このスキルにより傷が自動的に治癒されていた。
通常の人間で即死な傷でも死なないのは耐久値EXの恩恵であり、結果的に歪な形相に変貌しているのは唯一の宝具、疵獣の咆哮の肉体強化の暴走の影響であった。
「ウッ、オオオオオオオオオオオオオオ!!」
この様な状態でも、圧政者の走狗と勝手に捉えている士郎に向けて、連撃を繰り返しながら進むバーサーカー。
「チッ、キリが無いな。で、あれば――――壊れる幻想」
「ォオオオオオオオオオオオ!」
次の投影物の時間稼ぎのために干将莫邪を即座に投擲して爆散させた後、5メートル前後後退してから自らの剣の丘に埋没する。
「投影開始」
「そ、こ、かァァアアアアアアアアア!!」
しかし、肉体強化の耐久値が凄すぎたのか爆発の威力が弱かったのかの真偽のほどは不明だが、爆発の煙を切り抜けて、8本の内5本の腕が士郎に殺到する。
当の士郎はそれに対して焦る事も無く、不敵な笑みを浮かべたままだ。そして両者の間に石造りの様な斧が宙から出現しつつ、バーサーカーの攻撃を防ぎきった。
だが、防ぐだけではそれは終わらない。
石造りの斧の柄を即座に掴み、右肩に背負うように
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