parallel world3−『白亜宮の戦士達』−
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お待ち下さい」
それはアルマから預かった宝玉だ。彼の体の一部らしく、これを介して通信を行えるらしい
「はい、どうかされましたか?マスター」
『ましろ、君は今何処に居る?』
「は__?え、命じられた通り、《白亜宮》です。協力の約束は取り付けられました」
『よし、なら今すぐにそこを離れるんだ。『彼』が向かっている』
「__『彼』__?」
『今の君達ではまず勝てない。たとえ『主』だろうと、勝利することは出来ない。負ける事がなくともね。兎に角、すぐにそこを離れるんだ。いいな?』
ブツリ__
やけに慌てたような声。あのマスターがここまで慌てた様子は見た事が無い。
__兎に角、離れなければ。
「すいません、説明は後です。今すぐ此処から離れます」
「わかったわ」
「はーい」
「分かった」
普段なら絶対にあり得ないだろう光景。
一介のグリーアの指示に彼らが従うなど、珍しい光景だった。
その光景に少し違和感を覚えながら、ましろはアルマの力を介し、扉を創り出した。
四人はその扉に入り、扉はすぐに閉じて、跡形もなく消失した。
__ズブリ__
突如、扉のあった空間が暗黒に染まる。
少しずつ暗黒は広がり、全てを呑み込もうとする。
《白亜宮》が、闇に呑まれてゆく__
一つの《世界》が、闇に呑まれてゆく__
「……ちっ」
闇は全てを呑み込んだ。
闇は総てを呑み込んだ。
何もない。何も無い。なにも無い。なにもない。
「逃した……か……」
『 』は、小さく呟いた。
__此処は、世界に必要無い。
__奴らも、世界に必要無い。
世界は等しく無に帰す。その邪魔はさせてはならない。
ならば平定しよう。ならば統一しよう。
『 』は、何者も救わない__
『 』は、再び闇に消えた。
新たなる反逆の芽を、摘むために……
世界転生まで、あと68時間。
《滅びの依り代》の完成まで、あと66時間。
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