parallel world3−『白亜宮の戦士達』−
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う。
「……そういえばグリーア。ルークは元気にしているかい?」
「あ、はい。その事でマスターから手紙を預かっているのですが……」
「ああ、これかい?」
《主》の掌には、既に数枚の紙が収まっていた。勿論全てルークからましろが預かった物だ。
《主》はその紙に一通り目を通し、そして顔色を変えた。
「これは……かなり厄介な事になりそうだね」
「あの……マスターはなんと?」
「……いや、君はまだ知る必要は無い。安心してくれ、いつか知る事になろだろう」
《主》は立ち上がり、懐から何やら宝石のような物を取り出した。あれも神器の一種なのだろうか。
「『名も無き龍神に告げよう。
幾千の呪縛は解き放たれ、今一度世界は廻り出す。
今こそその封印を解き放つ刻、我の力を以って、その瞳を開かん。
__【輪廻】__《核神》__』」
突如、宝石から光が漏れ出す。
光は徐々にその範囲を広げていき、《主》もその中に溶け込んでいく。
「僕は暫く此処を開ける。先程の三人以外はすぐに《白亜宮》を覆うように結界を張ってくれ。
《惟神》の使用も許可する。何がなんでも《白亜宮》を守れ」
『イェス、マスター』
全く同時に何十人もの声が聞こえ、同時に《主》も光に呑み込まれた。
光が収まると、そこにはもう《主》の姿は無かった。
「マスターがご自分から出られるとなると……これはかなり厄介なようですね」
「ですねー。ま、その分楽しめそうですけど」
「ホロウ姉、遊びじゃないんですよ」
「分かってますよー!」
ダークの注意に、ぶー、と頬を膨らますホロウ。
まるで緊張感が無い。これが、強者として存在する者の余裕、というものなのだろうか。
正直ましろは、いくら《白亜宮》の実力者とはいえ、今回の戦いに挑むには少々戦力が足りないと思っていた。
だからこそあの神をこちらに引き入れた訳だし、他にもまだ引き入れなければならない人員が数多く存在する。
数多の神器を使う兄妹に、全能神と呼ばれる多大な素質を持った者、世界の名を冠するAIに、喰らう神と雷皇神、そして同じく強大な素質を持った双剣使い。
正直、これでも足りるかは分からない。それ程までに、今回の終焉は《強大》で、《絶対》なのだ。
「グリーア」
「__っ!は、はい」
突如アッシュに声を掛けられ、驚きつつも返事を返す。
「今回起きる事を私達は知りません。しかし、あの青年の下にいた貴女なら知っている筈。教えて頂戴」
「あ__はい、えっと……」
ザザ__
突如、ましろのポケットからノイズ音が響いた。
「__!申し訳ありません、少し
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