暁 〜小説投稿サイト〜
ワールド・エゴ 〜世界を創りし者〜
parallel world3−『白亜宮の戦士達』−
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
う。

「……そういえばグリーア。ルークは元気にしているかい?」

「あ、はい。その事でマスターから手紙を預かっているのですが……」

「ああ、これかい?」

 《主》の掌には、既に数枚の紙が収まっていた。勿論全てルークからましろが預かった物だ。

 《主》はその紙に一通り目を通し、そして顔色を変えた。

「これは……かなり厄介な事になりそうだね」

「あの……マスターはなんと?」



「……いや、君はまだ知る必要は無い。安心してくれ、いつか知る事になろだろう」

 《主》は立ち上がり、懐から何やら宝石のような物を取り出した。あれも神器の一種なのだろうか。

「『名も無き龍神に告げよう。
 幾千の呪縛は解き放たれ、今一度世界は廻り出す。
 今こそその封印を解き放つ刻、我の力を以って、その瞳を開かん。

 __【輪廻】__《核神》__』」

 突如、宝石から光が漏れ出す。
 光は徐々にその範囲を広げていき、《主》もその中に溶け込んでいく。

「僕は暫く此処を開ける。先程の三人以外はすぐに《白亜宮》を覆うように結界を張ってくれ。
 《惟神》の使用も許可する。何がなんでも《白亜宮》を守れ」

『イェス、マスター』

 全く同時に何十人もの声が聞こえ、同時に《主》も光に呑み込まれた。

 光が収まると、そこにはもう《主》の姿は無かった。

「マスターがご自分から出られるとなると……これはかなり厄介なようですね」

「ですねー。ま、その分楽しめそうですけど」

「ホロウ姉、遊びじゃないんですよ」

「分かってますよー!」

 ダークの注意に、ぶー、と頬を膨らますホロウ。

 まるで緊張感が無い。これが、強者として存在する者の余裕、というものなのだろうか。

 正直ましろは、いくら《白亜宮》の実力者とはいえ、今回の戦いに挑むには少々戦力が足りないと思っていた。
 だからこそあの神(タツ)をこちらに引き入れた訳だし、他にもまだ引き入れなければならない人員が数多く存在する。
 数多の神器を使う兄妹に、全能神と呼ばれる多大な素質を持った者、世界の名を冠するAIに、喰らう神と雷皇神、そして同じく強大な素質を持った双剣使い。

 正直、これでも足りるかは分からない。それ程までに、今回の終焉は《強大》で、《絶対》なのだ。

「グリーア」

「__っ!は、はい」

 突如アッシュに声を掛けられ、驚きつつも返事を返す。

「今回起きる事を私達は知りません。しかし、あの青年の下にいた貴女なら知っている筈。教えて頂戴」

「あ__はい、えっと……」

 ザザ__

 突如、ましろのポケットからノイズ音が響いた。

「__!申し訳ありません、少し
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ