肝試しとキャンプファイアー
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れた。
「………結局、解決の策は思い浮かばなかったけど…どうする?」
夕食後、後に控えた肝試しのために控え室にて仮装を選んでいたとき、
徐に海老名がそう言った。
「あの娘の事ならもう解決してしまったわ」
「そうだな。アイツ笑ってたし」
返答を返す形で雪ノ下と比企谷がそう言った。
「そうかい?まぁ、俺がやることはまだ終わってないし。
俺は俺の考えを貫いていくよ」
「さっすが隼人!」
「隼人くんマジぱないわー!」
この3人は今度から残念組と呼ぶことにしよう。
そのうち定着しそうで楽しみだな。
「その考えを聞かせてもらえるかしら?」
「簡単だよ。でも、今言ってしまえば君達は邪魔しようとするだろうからね。
本番まで取っておく」
「……」
「(おい、放っといて良いのか?
アイツ何するか想像できるんだが…」
比企谷が黙っている俺に小声で話しかけてくる。
「(俺にもアイツの考えは読める。
大方全員が集まる時を狙って通達でもしようとするんだろ。
『この中に虐められている娘がいます』ってな」
そんなことをすれば更にエスカレートすることも知らずに。
「(もしそんなことになればあの娘が…」
「(そうだな。だがアイツの策を潰す手札は俺にもあるんだよ。
今回の作戦は後だしした方が勝つ」
さぁ、お前の正体も序でに暴いてやるぞ?
「はーい!みんな静かに。
これから、肝試しをしますがその前に、ボランティアのお兄さんからお話があるそうよ」
小学生達は首を上げる。
その前へと躍り出るのは葉山である。
小学生みんなが黄色い歓声を上げており、この数日でどれだけザ・ゾーンを広めたかが見てわかるようだ。
不意に、葉山が瑠美ちゃんに顔を向ける。
ソレにつられて引率の先生やその視線に気づいた子供達もその視線をたどって瑠美ちゃんに行きつく。
これは不味いことになるなどと考えもせずに葉山は悲しそうに顔を作り替えて言葉を発した。
「みんな、話がある。鶴見留美ちゃんのことだ」
瞬間、俺は背筋が凍りつくような感覚に陥れられる。
何故こいつが瑠美ちゃんの名前を知っている?
周りの子供に聞いたのか?もしかして俺の話を聞かれていた?
もしかしたら俺のせいで瑠美ちゃんが標的にされてしまうのではと、そんな思考がぐるぐると駆け巡り、うまく息が出来ない。
雪ノ下と比企谷、由比ヶ浜が俺に気づいたのか、こっそりと近寄ってきて小声で声をかけてくる。
「(ツクモン、大丈夫?」
大丈夫か。
その言葉に俺の考えを言ってしまう。
「(鳴滝君。貴方はそんな些細なことで怯えているのかしら?
ならソレは貴方の慢心
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