暁 〜小説投稿サイト〜
元虐められっ子の学園生活
肝試しとキャンプファイアー
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「そりゃ、崩れないようにするためでしょ?」

又々正解。
海老名は他のやつらと違って冷静だな。

「そう。なら何故崩れると困るんだ?
最終的には片付けるんだぜ?だったらそんな面倒なことしなくても良いはずだろ?」

「……わかんない…」

「ま、そこまでしか考えられていない次点で、自己満足って事なんだよな」

「君はさっきから何が言いたいんだ!はっきりいったらどうなんだ!」

葉山が怒声を上げて俺を睨み付ける。
周りに小学生が居なくて良かったな。今のお前の顔を見ればもう近寄ろうともしないだろうぜ?

「なら言ってやるよ。
もしもまだ小学生が踊っている最中に櫓が倒れて小学生が怪我をしたらどうするんだ?
このテグスはそのための補強に使うために持ってきたんだ。
テメェ等が下らねぇ作業している間、俺は肝試しのルートをタフロープ引っ張りながら歩いてたんだよ。
今日の予定はキャンプファイヤーだけじゃねぇんだぞ?
肝試しで万が一迷子になる小学生がいたらどうするつもりだ?
テメェ等には危機管理の責任が一切ねぇんだよ!そんなこともわからねぇのかコラァ!!」

ハァ…ハァ………。
流石に一気に言うのは疲れたな。

「そ…そんなの脅かし役が見張ってれば……」

「ああ?テメェの目は夜光生物のソレか?
脅かし役との間の距離がどれだけあると思ってんだよ。
その間に一人消えてましたじゃ言い訳にしかならねんだよ」

ましてや森のなかだ。
暗闇で森林はライトがあっても危険きわまりない。

「これから行ってくるよ…」

「作業なら俺一人でやりましたけど何か?
ああ、夜のためのシュミレーションか?いやぁ楽しそうだね。
精々頑張ってこいよ?転びそうなものとかは排除しといたけど、転ぶときは転ぶからな」

「……行こう…」

意気消沈。そんな言葉が似合う葉山達は肝試しの場所へと歩いていくのだった。

「流石に怪我とかは俺も考えてなかったわ」

「普通はそうだな。
でも危機管理は最低限の常識だからな……怪我してからじゃ遅いんだ」

「……そうだな」

俺は比企谷と一緒に作業に取りかかるのだった。
因みに雪ノ下達は夕食の食材を用意したり、小道具の確認作業をしていた。






―――30分後。
俺と比企谷は熱いを連呼しながら歩き回り、いつしか川沿いに来ていた。
川からは誰かがはしゃぐような声が聞こえ、そちらへと目線を向ければ小町嬢と由比ヶ浜がいた。
二人は水着に着替えて遊んでおり、此方に気づくなり手を振って近寄ってきた。

「お前ら何で水着なの」

「平塚先生が川で遊ぶって言ったから…」

比企谷の質問に由比ヶ浜は小町嬢の後ろに隠れてしまう。
小町嬢は空気を読ん
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