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元虐められっ子の学園生活
肝試しとキャンプファイアー
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を終わらせてグラウンドに戻ってきてみれば比企谷が一人で祭壇櫓を組んでいた。

「お前か。今までどこにいたんだ?」

「肝試しのルートを歩いて危険そうな場所とかを排除したりしてきた。
迷わないようにタフロープとかも付けてきたから大丈夫のはずだ」

「そうか…そのテグスはなんだ?」

比企谷は俺が持ってきておいたテグスを指差して聞いてくる。

「ああ、これは―――」

「あっれぇ?こんなところにいたんだサボり」

テグスの用途を言おうとしたところで後ろから声がかかる。
当然声を聞けば誰かなど分かってしまうのだが、反応したくはなかったな。

「誰に話しかけているのかは知らんが、作業に戻れ」

「はぁ?何偉そうにしてんの?サボってる奴にサボるなって言われたくないんですけど」

「確かに!俺ら超頑張ってたのに不良君いないんだもんなー!
少し位休憩したって良いでしょー!」

不良君とは俺の事か?
なら見た感じお前はチャラ男だな。

「取り合えず聞くが、その超頑張ったお前らの作業内容を教えてみろよ」

「えっと、薪割りとその薪の運搬、それと片付けかな」

その薪はどこにあるんだよ?
普通櫓の側に置いとくもんだろうが。

「お前ら馬鹿じゃねぇの?て言うか馬鹿だろ」

「は、はぁ!?サボってる奴に言われたくないし!」

「お前らさ、ここに何しに来てるわけ?」

「あんたこそ何言ってんの?手伝いに来たに決まってんじゃん」

三浦がやれやれと肩をすくめ、呆れるような目でこちらを見る。

「やっぱり馬鹿だな。昨日の雪ノ下の言葉を使うなら、低脳だな」

「なっ……」

俺は比企谷に向き直って今度は比企谷に聞く。

「比企谷、俺達はここへ何しに来た?」

「ボランティア活動だな。強いて言うなら小学生たちのキャンプをより良いものにするための補助」

流石は比企谷だ。
俺の欲しい答えを確りと言ってくれる。

「それが薪割って運んで片付けるだけとは……手伝いの程度が知れるな」

「……君はサボっていたんだろ?なら、君にはそんなことを言う資格はないはずだ」

「葉山、お前平塚先生の話を聞いていたのか?」

「……各自、手分けしてやってくれ…だったかな」

まさかここまでとは……。
お前は小学生か?

「もういいや。なら問題。
ここにテグスがある。これを何のために使うのか答えてみろ」

「そんなの何かに巻き付けるために決まってんじゃん」

三浦がまたもや頭の悪い回答を示す。

「俺は何に使うかと言っているんだ。使い方を聞いたんじゃねぇんだよド低脳」

「……そこの囲いを固定するため?」

「海老名正解。なら、何のために固定する?」


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