出撃
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「そうですか。ならけじめ、期待してますよ」
去り行くフヅキの背中を見送りながら、カペルはモビルスーツデッキへ向かった。
(さてと…………後は微調整だけだ。シャンブロのクロー、バックパック変形システム、アームドアーマーを一つの追加ユニットとして使用する。その名もガイトラッシュ)
「ま、微調整っつっても、10分ありゃ終わる」
鼻歌と独り言を言いながら、カペルは調整を始めた。
「あの、カペル中尉!僕らにもそれ…………見せてもらってもいいですか?」
若いメカニック二人がそう言うと、カペルは満面の笑みでいいぞと言った。
「うわぁ、サイコフレーム…………!すごいなぁ!」
「あれ、お前らサイコフレーム知ってんのか?」
「知ってるもなにも、僕たちのいるアナハイムが研究してるやつですよ!!努力し続けて、それが認められてコレの開発班に入れてもらったんです」
この若さで…………と内心思いながら、カペルは二人の名前を聞いた。
「僕はヨハン!で、無口なこっちの人が…………」
「ロジャー」
こら、見せてもらってるんだからもう少し愛想良くできないのか?と言いながら、ヨハンは熱心に設計データとOSを見ていた。
「あ、カペル中尉。ここ、こうすれば出力と冷却系が上がりますよ」
「お、マジか。ありがとよ、たのんだわ」
そうしているうちに、ガイトラッシュは完成した。カペル一人が作っていたものよりも数段良くなって。
「ありがとうな、二人とも。アナハイムの方でも頑張れよ」
「はい!こっちも大事なデータ見せてもらってありがとうございました!!」
二人が去るのを見送ると、コクッピットを除いた。
そこに、一つの影があった。
「誰だ!?」
「あ、カペル。出られなくて困っていたんだ」
「番外個体!?なんでここにいんだよ!」
「ついて来ちゃダメだったか?」
いや、別にダメじゃねぇけどと言ったところで言葉に詰まったカペルはそのままコクピットに入り、ハッチを閉めた。
「何をするんだ?」
「起動実験」
起動実験を開始していきなりだった。カペルスウェイトの全身から、蒼炎と共に同色の燐光が溢れ出たのは。
「っ、何だ!?」
「あ、う。なんか、頭に…………!」
「番外個体!?」
カペルが後ろを振り向くと、番外個体は言葉を発した。
「本物の、ラプラス憲章…………そこに、答えがあ……る」
「本物のラプラス憲章…………!?番外個体、お前何言っ、何だ!?」
虹色の光が広がった。
(この光は……ッ……俺をあの悪夢から連れ出した……!?)
虹色の光が周囲を包み込む中、その先に見えたものは。
白鳥と。
(あの男は!?)
初代連邦首
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