第19話 魁、剣を語る
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ったプレイヤーの息切れだけだった
『何人やられた?』
リーダーは知りたくないが知らなくちゃいけない今回のボス攻略の犠牲者数を聞いた。それをキリトがマップを呼び出すとプレイヤーの光点を数えた。その結果…
『14人、死んだ…』
『!?』
『ウソ…だろ?』
余りも多すぎた今回の犠牲者の数に皆絶望に包まれた。オレもそうだった…諦めるつもりは無いけどすっかり意気消沈していた
―――オレ達は本当に、生きて帰れるのか?―――
そんな絶望的な状況にも関わらずプレイヤー達に向けるヒースクリフの表情は慈愛に満ちていた。だけどその表情にオレは違和感を感じた。
初めて会った時からヤツの声はオレと総司のかつての大将…新選組局長“近藤 勇”にソックリだからかどうしてもヤツと近藤さんを比べちまう。近藤さんは幹部でも隊士でも皆と同じ目線で語ることが出来て、戦死した仲間の為に涙を流せる人だった。
そんな近藤さんの事を思い出した時にオレは今まで感じていた違和感をやっと理解した。近藤さんは新選組 局長という大将の眼で部下を見ていた。
だけど今この場にいるヒースクリフの眼は…まるで天から見下ろす神様の眼だった
それに勘付いたのはオレだけじゃなくキリトとソウジも一緒だったらしく、3人が目を合わせて同時にうなずいた瞬間、3人同時にヒースクリフの元に駆け付け、奴の首元に向けて剣と刀を走らせた。その瞬間
―――キィイイン!―――
ありえない音が響いた。3本の剣のうち1本のキリトの剣はヒースクリフが弾いただけならおかしくなかった。だけど残り2本を防いだのは盾じゃなかった。防いだのは…
ヒースクリフの胴体の前に生じた、【Immortal Object】――不死存在を示す文字だった
これを見たアスナは信じられないような眼でヒースクリフに問い質した
『システム的不死って…どういう事ですか団長?』
アスナの質問に答えたのはキリトだった
『これが答えだったって事だよ…アスナ。コイツのユニークスキルの“神聖剣”…今まで一度もHPカーソルがイエローになった事も誰もその瞬間を見た事がない最硬のプレイヤー……だけどアンタはボス相手でもイエローになった事が無いんだよな。それだけならレベルが高いとか、色々と言い訳は出来るけどさ、アンタのレベルって俺より1つか2つ低いぐらいだろ? なのに俺も含めた攻略組の全プレイヤーがボス戦では絶対にHPがイエローゾーン、もしくはレッドゾーンに行くのに、何であんたは神聖剣を持っているとは言え、イエローに落ちないんだ? しかも、HPが減ったとしても絶対にイエローの手前までしかならないのは、何でだ?』
『………』
『そし
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